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先月と言ってることが違う! 朝令暮改の「コウモリ上司」が生まれるワケ:「キレイごとナシ」のマネジメント論(2/5 ページ)
部下の成長を促したいと思うマネジャーはもちろん、コウモリ上司に振り回される部下たちも、ぜひ最後まで読んでもらいたい。
コウモリ上司の典型的な例
朝令暮改を繰り返す、コウモリ上司の典型例を紹介しよう。あるIT企業の営業部長Aさんは、四半期ごとに方針を変える。
「営業目標が達成できないのは、仕組みがないからだ。営業支援システムを導入し、見える化しよう」
こう言って高額なシステムを導入したのが2年前。しかし、すぐに成果が出ないと分かると、
「やっぱりそんなのは遠回りだ。とにかく展示会へ行って名刺を集めてこい。コロナも明けたんだから」
と命じる。しかし展示会での商談が思うように増えないと、
「やっぱり、SNSを活用したマーケティングに力を入れよう。競合他社もSNSをやっている」
と方針転換する。しかしSNSでの成果が見えないと、今度は
「テレアポだ! とにかくアポイントを取れ!」
という具合に、次から次へと方針を変えるのだ。
コウモリ上司が生まれる3つの原因
なぜこのようなコウモリ上司が生まれるのだろうか。その原因は主に3つある。
- 目標達成のプロセスを理解していない
- 結果が出ない焦りから場当たり的な指示を出す
- 自分の判断に自信がない
特に(1)が最も根本的な原因だろう。目標達成するためには、「目的地」「経由地」「出発地」をしっかりと把握する必要があるのだ。目的地は最終ゴール、経由地は途中の通過点、出発地は現状の位置だ。これらを正確に把握していれば、適切な進捗管理ができる。仮に予定通りに進まなくても、軌道修正すればいいだけだ。
しかしコウモリ上司は、この3つの地点を明確にせずに方針を打ち出す。だから「仕組みを導入しよう」「いや、展示会だ」「やっぱり、テレアポだ」と行き当たりばったりの指示になる。結局、何をしても成果が出ないという悪循環に陥るのだ。
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