先月と言ってることが違う! 朝令暮改の「コウモリ上司」が生まれるワケ:「キレイごとナシ」のマネジメント論(4/5 ページ)
部下の成長を促したいと思うマネジャーはもちろん、コウモリ上司に振り回される部下たちも、ぜひ最後まで読んでもらいたい。
コウモリ上司に振り回されないための対処法
コウモリ上司に悩まされているなら、次の対処法を試してみよう。
上司に出発地・経由地・目的地を確認する
「最終的にどこを目指しているのか」「そのために今はどこを通過すべきか」を上司に質問してみよう。あいまいな答えしか返ってこなければ、自分なりに整理して、以下のように確認すればいい。
「営業支援システムを導入する目的は、チームの生産性をアップすることですよね? 目標は何でしょう? アシスタント2人がいなくても売り上げを維持することでしょうか? 入力作業が増えるので時短にはつながらないですが、合っていますか?」
提案型の部下になる
コウモリ上司は、何とか目標を達成したいと願っている。ただし頭が整理できないケースが多いのだ。だから部下も愚痴ばかりこぼしていないで、上司に提案する姿勢を持とう。
「今、課題になっているのは、既存顧客への月間提案数15件だと思います。展示会に力を入れるのもいいですが、いったんは既存顧客への深耕開拓に力を入れてはどうでしょう? そのためにも、部長自らが若手営業の同行をしてほしいのですが」
「おお、そうか。それはいいな。私にできることがあったら、言ってくれ」
コウモリ上司は、自分の判断に自信がない場合が多い。筋の通った提案なら受け入れてくれる可能性は高い。
小さな成功を積み重ねる
「営業部長が月に10社ほど同行することで、提案件数が今の平均3件から倍増すると思っています」
「まずはこの小さな目標を達成していきましょう」
と、短期的で達成可能な目標(指標)から始めることを提案する。目的地までの道のりは長いが、経由地を確実にパスしていけば、上司の不安も和らぎ、朝令暮改も減ることだろう。
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