インタビュー
本当にあった「着火ライター付き」電卓 カシオ、過去60年間の“迷機”を公開(1/2 ページ)
着火ライター、野球ゲーム、クレジットカード、ペンダント――一見すると関連性のないこれらは、カシオ計算機(以下、カシオ)が実際に「電卓」に取り入れてきたものだ。
着火ライター、野球ゲーム、クレジットカード、ペンダント――一見すると関連性のないこれらは、カシオ計算機(以下、カシオ)が実際に「電卓」に取り入れてきたものだ。
カシオは、世界初となるメモリー機能を備えた同社の電卓「001」の誕生から60周年を迎える。累計出荷台数は18億台に達し、国内における電卓シェアの約60%を占めるというカシオの電卓。現在はスマホなど、電卓機能を代替する存在も多い。ところが、電卓の需要は底堅いと佐藤智昭事業部長は話す。
「何か計算をしたいと思った時、PCをわざわざ立ち上げる人は少ない。スマホでも計算はできるが、ボタンを押した感覚がないため、正しく計算ができているか不安になる人もいる」(佐藤事業部長)。こうした物質的な信頼性もあり、今でも電卓を愛用する人は少なくないという。
とはいえ、電卓の製造数は2010年代中頃にピークを迎えている。そこで力を入れているのは、カシオが「GAKUHAN」と呼ぶ学生・教員向けの販売だ。特に海外では欧米を中心に関数電卓を中学・高校の必須ツールとして使用していることもあり、主要な販売先となっている。
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