リュックの重さを肩で感じない? 累計70万本ベルトの“進化系”が登場、誕生の秘密を聞いた:ガードナーが開発(2/3 ページ)
累計販売数70万本を突破した人気のベルト型器具「ガードナーベルト」に、新オプションアイテム「エアロトレック」が登場。開発の背景を担当者に聞いた。
肩の負担を軽減する「エアロトレック」
エアロトレックは、6月1日にガードナーベルトのオプションアイテムとして公式Webサイトで販売を開始した。
ガードナーベルトのスリット部分に装着するだけで、リュックの重量を肩と腰に分散できる。腰ベルト付きのリュックもあるが、エアロトレックは「肩50%:腰50%」「肩70%:腰30%」など、体の疲れ具合や状況に応じて負荷の割合を自在に調整できるのが特徴だ。
装着すると、リュックと肩の間にすき間が生まれ、荷物が宙に浮いているように見えるのが最大の特徴だ。実際に体験した人からは「まるで無重力!」と驚く人が多いという。
「8キロの重さを肩に感じなくなった!」
ガードナーベルトにはこれまで、公式オプションとして交換用ストラップやストリング(ひも部分)を販売していたが、なぜ今回エアロトレックを開発しようと思ったのか。それは、福山さんが移動中に偶然起きたある出来事がきっかけだった。
映像クリエイターでもある福山さんはある日、撮影機材を入れた重いカメラバッグを背負って出張していた。その際、偶然バッグがガードナーベルトに引っ掛かり、「8キロもの重さを肩に感じなくなった!」と驚いたという。
周囲を見渡すと、電車内やオフィス街で重いリュックで背中を丸める人々、子どもを抱えながら荷物と格闘する育児中の親たち、重装備で体力を消耗するアウトドア愛好家たちがいた。日常のあらゆる場面で「人々を肩の負担から解放できれば、より活動的で快適な生活が実現できる」と考えた。
福山さんは「なぜリュックは肩だけで担ぐのか」という常識に疑問を抱き、ガードナーベルトの構造をさらに生かす新たなギアの開発に着手。約2年で30種類以上の試作品をつくり、試行錯誤を重ねた。
最初はプラ板を使った試作品づくりから始まり、赤ちゃんを支えるヒップシートからヒントを得た折りたたみ式のモデルなども開発。3Dプリンタでデザイン性の高いものも試作したが、うまくいかなかった。そこで、板状の形から棒状で分割式にするという発想の転換を行い、ついにリュックの重さを「体感0グラム」にするエアロトレックが誕生した。
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