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「ムリ・ムダ・ムラ」で、一番削減すべきなのは? “目標達成できない人”が目を向けるべきポイント「キレイごとナシ」のマネジメント論(5/6 ページ)

目標達成のために削減すべきとされる「ムリ・ムダ・ムラ」。ただし、多くの人が、削減すべきポイントを間違えている……。

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ムラをなくすと、PDCAが自然に回り始める

 ムラなくコツコツ続けることでPDCAサイクルも回しやすくなる。それはなぜなのか?


ムラがないと、PDCAも回しやすい

 例えば、毎週15件ずつ訪問している営業担当者を想像してほしい。月曜に3件、火曜に3件、水曜に3件……と安定したリズムで活動している。すると、おもしろいことが起きる。

 「先週の火曜日と今週の火曜日で、何が違ったか」

 「午前中の訪問と午後の訪問で、成約率に差があるか」

 「A地区とB地区で、顧客の反応はどう違うか」

 条件がそろっているため、このような比較ができるようになるのだ。このように、ムラなく同じペースで活動していれば、変化に気づきやすい。

 一方で、活動にムラがある場合はどうか。今週50件、翌週3件では比較のしようがない。50件も回れば疲労で判断力も鈍り、3件では少なすぎて検証データにならない。

 何かを改善するには、行き当たりばったりではなく、リズムよくやり続けることが大事なのだ。

 私の知る優秀な営業パーソンは、こんなことを言っていた。

 「毎日3件の新規訪問を10年続けています。最初は大変でしたが、今では歯磨きと同じ。やらないと気持ちが悪いんです」

 彼の手帳を見せてもらったことがある。訪問後には必ず3行のメモを書いていた。

  • 良かった点
  • 改善点
  • 次回への申し送り

 たった3行だが、10年分となると膨大な知見の蓄積だ。これこそがPDCAの本質である。

 計画(Plan)→実行(Do)→評価(Check)→改善(Act)というこのサイクルは、一定のリズムがあってこそ機能する。

 ムラのある活動では、正しい評価(Check)ができず、すぐに次の波が来てしまう。そのため、同じ失敗を繰り返し、成長が止まってしまうのだ。

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