連載
「売れる」は禁句──営業会議で使うと“組織が腐る”言葉の正体:「キレイごとナシ」のマネジメント論(1/5 ページ)
業績低迷に悩む企業が、営業会議の「言葉」を変えただけで再生。組織を変える第一歩は、意外にも“言い回し”から始まった。
「キレイごとナシ」のマネジメント論
常に目標を達成させる「常勝集団」をつくるために、キラキラしたビジネスtipsは必要ない。組織マネジメントを専門とする横山信弘氏が、本質的なマネジメント論を「キレイごとナシ」で解説する。
「なぜこんなに努力しているのに、売れないんだ」
「どうして若手が期待通りに育たないんだ。しっかり教育しているつもりなのに」
80年以上の歴史を持つ製造業の会社。社員800人、継続的な引き合いがある優良企業である。しかし外部環境の変化により、これまでの受け身営業では限界が見えてきた。
営業部長が奮起し、組織改革に乗り出したものの、なかなか成果が出ない。そんな状況で私が営業会議に参加したとき、すぐに気づいたのは言葉の使い方だった。言葉は人の思考プログラムを作る。食事が体を作るように、言葉が考え方や価値観を作るのだ。
そこで今回は、言葉づかいを変えるだけで組織を変革する方法について解説する。部下がなかなか成長しないと感じているマネジャーは、ぜひ最後まで読んでもらいたい。
著者プロフィール・横山信弘(よこやまのぶひろ)
企業の現場に入り、営業目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の考案者として知られる。15年間で3000回以上のセミナーや書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。現在YouTubeチャンネル「予材管理大学」が人気を博し、経営者、営業マネジャーが視聴する。『絶対達成バイブル』など「絶対達成」シリーズの著者であり、多くはアジアを中心に翻訳版が発売されている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
部下に「仕事は終わってないですが定時なので帰ります」と言われたら、どう答える?
企業にとって残業しない・させない文化の定着は不可欠だ。しかし――。
新入社員「Web会議でカメラオンにする必要なくないですか?」 上司のあなたはどう答える?
「上司として、どう答えていいか分からなくて……」 ある大手製造業の部長から相談されたのは、不思議な話だった。
部下から「給料を上げてください」と言われたら、上司のあなたはどう返す?
もしこんな相談を受けたら、決して避けてはいけない。上司がどう向き合うべきか解説する。
「お前はどうしたい?」しか言わない上司の自己満足 「考えさせる風」コミュニケーションが招く悲劇
この認識のズレが、若手社員の成長を阻害する要因にもなっている。
部下が相談する気をなくす、上司の無神経な「たった一言」
部下が報連相しようとしたときの上司の何気ない「ある一言」が、部下の心を萎縮させているのだ。

