「ジャングリア沖縄」はなぜ叩かれるのか? 大自然と人工恐竜の没入感ギャップ:スピン経済の歩き方(6/7 ページ)
7月25日にオープンしたばかりの「ジャングリア沖縄」が、ネット上で叩かれている。なぜ厳しい意見が飛び交っているのか、その理由は……。
もし「ジャングリア沖縄」を軌道修正するなら
自然を壊すような開発をしてはいけない。周辺環境への悪影響も避けなくてはいけない。そんな、さまざまな厳しい規制の中でたどり着いたのが「巨大な恐竜」を活用した「大自然没入型テーマパーク」だったというわけだ。
ただ、本当に「自然」にフォーカスしたテーマパークならば、巨大な恐竜ロボットなどに頼らない方法は山ほどある。
筆者は10年前、この地にUSJが進出を表明したときに、「なぜUSJは沖縄でテーマパークを造るのか 裏にオトナの事情アリ」(ITmedia ビジネスオンライン 2015年9月15日)という記事の中で、「自然を大事にした観光開発」が行われることを予測した。
ただ、そこで具体的にどんなものができるのかと予想したのは、ハワイにある「ウェット・アンド・ワイルド・ハワイ」のようなウォーターテーマパークだった。ジャングリア沖縄のような恐竜テーマパークではないので、大ハズレだ。
そんな人間が何を言ったところで説得力はないが、もし今後、専門家がおっしゃるようにジャングリア沖縄が厳しい戦いを強いられるようになるのなら、今やっているような「恐竜アトラクション」は徐々に引っ込めて「手つかずの大自然を楽しむ」方向へ軌道修正を余儀なくされるのではないかと見ている。
普通のテーマパークでもし客足が振るわなければ、テコ入れとして大型アトラクションを導入したり、USJのハロウィーンのような大型イベントをぶちまけて集客を目指す。しかし、この地は「自然保護」がメインなので、客が来ないからといって何かを新たに建設するのは難しい。騒音やゴミの問題もあって、大規模イベントの開催もハードルが高い。
そうなると「自然というアトラクション」で魅力的な遊びを提案していくしかないのだ。
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