パナの「ボディトリマー」100万台突破 男性の“体毛ケア”事情、驚きの変わり方(4/5 ページ)
パナソニックが2017年に発売した電動トリマー「ボディトリマー」が、国内累計出荷台数100万台を突破した。人気の理由を取材したところ……。
男性の脱毛市場は4年で1.8倍
男性の脱毛市場は、さらに大きく拡大している。
リクルートが運営する調査研究機関「ホットペッパービューティーアカデミー」の調査(※)では、2024年の男性の脱毛市場(推計)は635億円で、2020年比で約1.8倍に拡大している。施術部位は、「Vライン」が29.3%(前年差3.0ポイント増)で2位に。1位の「ひげ」(30.5%)に迫る勢いで伸びている。
(※)全国の人口20万人以上の都市居住者のうち、15〜69歳の男女1万3200人を対象に、過去1年間におけるエステサロン【脱毛】の利用に関する実態調査を2024年2月に実施した。
2025年6月に発表した調査では、1年以内の男性の脱毛サロン利用率は5.6%で、2024年の6.1%よりも減少している。市場の過熱感がやや落ち着きを見せ始めているのかもしれない。
一方で、女性の脱毛市場規模は2021年をピークに減少し、ここ2年は急減している。現在は、男性と大差ない程度まで落ち込んでいるようだ。同社の研究員は、「こうした背景には、医療脱毛やセルフ脱毛といった選択肢の増加があると考えられる。近年の大手脱毛サロンの倒産も、消費者の行動に影響を与えているようだ」とコメントしている。
帝国データバンクによると、2025年1〜7月に倒産した「脱毛サロン(医療クリニックを含む)」は12件に達した。前年比3倍のペースで、通年でも過去最多となる見通し。2024年12月には医療脱毛大手の「アリシアクリニック」、8月18日には美容脱毛サロン最大手「ミュゼプラチナム」の運営企業がそれぞれ破産となるなど、業界全体で信頼回復やビジネスモデルの見直しが急務となっている。
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