パナの「ボディトリマー」100万台突破 男性の“体毛ケア”事情、驚きの変わり方(5/5 ページ)
パナソニックが2017年に発売した電動トリマー「ボディトリマー」が、国内累計出荷台数100万台を突破した。人気の理由を取材したところ……。
男性の体毛ケア需要は続く?
20〜30代男性の約半数が体毛ケアをしているという調査結果に対して、五嶋氏は「妥当な数字だと思う。まだ伸びしろはありそうだ」と話す。
「男性の化粧水使用率が高まり、若年層のメンズメークも広まりつつあるなか、同じ領域に位置付けられる体毛ケアも、同様に伸びていくだろうと。特にニーズが高まっている部位は『VIO』だと考えています。
一方で、『体毛ケアをぜひやりましょう』という押し付けのようなコミュニケーションは多様性への配慮に欠けているなと。しっかり製品価値は届けたいものの、『よかったら体毛ケアをしてみませんか』といった現代の価値観に寄り添ったメッセージの届け方は重要だと認識しています」
他社の動きでは、美容ブランド「ReFa(リファ)」を展開するMTG社(名古屋市)が、2024年3月に発売したムダ毛を目立ちにくくする光美容器「ReFa EPI W(リファエピダブル)」(希望小売価格8万8000円)のテレビCMに、俳優の榮倉奈々さんと山田裕貴さんを起用。男性にも強くアプローチしたい狙いがうかがえる。
インテージの調査によると、男性化粧品市場は成長トレンドが続く。基礎化粧品購入金額や購入率は、若年層だけでなくミドル・シニア世代も、2019年比で1.5〜1.7倍に増加している。こうした傾向を踏まえると、体毛ケアの習慣がより幅広い男性に浸透していく可能性はありそうだ。
著者プロフィール:小林香織
1981年生まれ。フリーランスライター・PRとして、「ビジネストレンド」「国内外のイノベーション」「海外文化」を追う。一般社団法人 日本デジタルライターズ協会会員。エンタメ業界で約10年の勤務後、自由なライフスタイルに憧れ、2016年にOLからフリーライターへ転身。その後、東南アジアへの短期移住や2020年〜約2年間の北欧移住(デンマーク・フィンランド)を経験。現地でもイノベーション、文化、教育を取材・執筆する。2022年3月〜は東京拠点。
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