インタビュー
なぜ、ユニクロは“やめた事業”を復活させたのか ユニフォーム会員が1万件を超えた理由(3/4 ページ)
ユニクロが一度やめた法人・団体向けユニフォーム事業「UNIQLO UNIFORM」が再び注目を集めている。働く服の会員は1万件を突破したが、その理由は……。
一度は提供がストップした過去も
ユニクロは2024年3月に「ユニフォーム&カスタマイズ部」を新設した。従来の法人営業チームに加え、オリンピック・パラリンピックでスウェーデン代表チームのユニフォーム制作を手掛けてきたチームも合流。生産管理やマーケティングの機能を強化し、顧客の要望にワンストップで対応できる体制が整った。
現在は営業、物流・在庫、生産、マーケティングの経験者による十数名の体制だが、今後は事業拡大に伴い、随時強化していく方針だ。
ユニフォーム事業は事業拡大に向けて動いているが、実は一度サービスを停止したことがある。2001年秋にECサービスを開始し、刺繍やプリント加工事業としてスタートした。その後、2005年には機能性ユニフォームやオリジナルデザインの開発にも着手したが、当時は需要が少なく、一時的にサービスを停止せざるを得なかった。
2016年に需要の増加を受け、法人・団体向けオンラインストアを再開。2020年に「UNIQLO UNIFORM」にリニューアルし、本格展開に至った。
働き方改革やリモートワークの普及、コロナ禍など、外部環境の変化が働く服に対する価値観を変えたほか、「手軽に、スムーズに購入したい」という需要も高まるなど、市場環境の変化がユニクロの再挑戦を後押しした。
「仕事におけるオン・オフの境目が曖昧になり、働き方も多様化している。潜在的なニーズを掘り起こしつつ、さまざまな要望に応えるために本格的な強化を決断した」と担当者は振り返る。
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