コラム
年会費9万9000円で「買えないものを買う」 どういうこと? 富裕層カードの知られざる世界:「ポイント経済圏」定点観測(5/5 ページ)
富裕層向け最上位カード「Visa Infinite」が打ち出すのは、“買えない体験”を商品化する戦略だ。限定イベントや特別サービスを通じ、アクセスそのものに価値を持たせる仕組みを読み解き、ポイント経済圏の新たな潮流を追う。
悟りは、まだまだ遠い
帰り道、ふと思った。
世の中には、考える人と動く人がいる。公案を前に腕組みして「これは矛盾だ」と分析する人。答えが出る前に、すっと手を挙げる人。
この記事を読んで「面白い」と思った人は、たぶんVisa Infiniteの潜在顧客ではない。本当の顧客は、記事など読まずに、すでに申し込んでいる。
筆者も募集開始と同時にInfiniteに申し込んでいた。しかし、富裕層向けカードの会員向けイベントは、「有限」のサービスなので当然抽選制や先着順だ。イベントの抽選には軒並み落ち、先着順の特典は告知に気づいたときには埋まっている。富裕層向けのカードは、富裕層的な余裕がないと使いこなせないらしい。
悟りは、まだ遠い。
筆者プロフィール:斎藤健二
金融・Fintechジャーナリスト。2000年よりWebメディア運営に従事し、アイティメディア社にて複数媒体の創刊編集長を務めたほか、ビジネスメディアやねとらぼなどの創刊に携わる。2023年に独立し、ネット証券やネット銀行、仮想通貨業界などのネット金融のほか、Fintech業界の取材を続けている。
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