「ウソでしょ?」過去最高益なのに冬のボーナス減…… 知らないと損する、評価制度の3つの「共通点」:「キレイごとナシ」のマネジメント論(4/5 ページ)
会社は過去最高益なのに、自分のボーナスだけ減るのはなぜか――。その理由は「評価制度を理解していない」ことにある。成果・能力・情意の3基準を踏まえ、評価されるために必要な行動と考え方を解説する。
評価の基本的な3つの基準
評価は大きく分けると3種類ある。これらも頭に入れておこう。
- 成果評価
- 能力評価
- 情意評価
会社によっては「行動評価」「プロセス評価」など、名称は異なる場合があるが、基本的には同じ概念だ。この3つの評価基準は常識的なものだから、組織のリーダーなら必ず覚えておくべきである。
まず成果評価について解説する。
成果評価はシンプルだ。期首に本人と対話して、今期の目標を設定し、定量評価を行う。原則的に定性評価は行わない。感情が入ると公正な評価ができなくなるからだ。
重要なのは、日々適切なマネジメントを実践し、成果評価の項目も同じ指標を使用することである。
次に能力評価だ。
能力評価は最近、急速に「意義」が変わってきている。業務に必要なスキルだけで評価するのは適切ではない。なぜなら、一度身につけたスキルは評価スコアが高いままになってしまうからだ。
昨今はリスキリングが重要視されている。いくら能力があるとはいえ、新しいスキルも身につけないと評価しない企業も増えているのだ。
現代は、40歳や50歳でも他の業界に移ることができるような、多様なスキルを身につけることが必要な時代である。ベテランであっても能力開発に消極的であれば、加点すべきではないと考える企業が増えている。
最後に情意評価だ。
これが最も重要である。例えば、もしこんな人がいたらどうだろう。
組織がDXを進める方針を示しても消極的で、過去のやり方に固執し、後輩の指導も怠っている。推奨された研修に参加しないことが多く、意見を求めても「特にないです」という回答ばかり――。
このように組織の方針に従わない場合、情意評価は大きくマイナスになることがある。成果を出していても、能力評価と情意評価で減点されれば、総合評価は下がるのだ。
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