「ブランケットじゃ足りない」を突破せよ 電車の座席みたいに温かいヒーターが生まれた理由:あったかグッズ(4/4 ページ)
電気代高騰を背景に、部屋全体ではなく“自分だけ”を温めるパーソナル暖房が伸びている。サンコーは「着るこたつ」「足首ヒーター」「折りたたみ足湯」などを拡充し、省エネ性と使い勝手を武器に新たな冬家電市場を開拓している。
折りたためるフットバスで手軽に足湯
自宅で手軽に足湯ができる「あし〜ゆ2」(9800円)は、使いたいときに広げて、そのままお湯を沸かせるフットバスだ。サイズは41(幅)×20(高さ)×34(奥行)センチで、使用後は高さ10センチにたためるコンパクト設計となっている。
35〜43度まで1度刻みで温度調整でき、水から約12分で設定温度に到達する。8個の足裏ローラーやバブル機能、アロマポケットを備え、自宅でも“温浴サービスに近い体験”を提供する。
バケツでの足湯はすぐに冷めてしまい、浴槽で足湯をするには水量が多過ぎる。同商品は必要最低限の水量で沸かせて、温度を保つ機能を持つ点が特徴だ。従来モデル(対応足サイズ27センチ)からサイズを拡大(同32センチ)し、内側には抗菌加工を施した。下部の排水穴により、使用後の排水がしやすい構造になっている。
シリーズ累計で2万3000台を販売し、高齢者へのプレゼントとして購入するケースもあるという。11月に発売し、12月10日時点で50台の販売にとどまっているが、同社は「介護用途などで購入されることが多い。一般的なリラックス用途での認知度はまだ低い」と分析する。今シーズンは3200台の販売を目指す。
サンコーは、「パーソナル暖房」が冬物アイテムのトレンドになっているとみている。電気代の高騰により、エアコンの使用を抑えながら自分自身を温めたいというニーズが生まれているからだ。節約志向の高まりとともに、こうした商品への需要はさらに高まりそうだ。
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