インタビュー
「ブランケットじゃ足りない」を突破せよ 電車の座席みたいに温かいヒーターが生まれた理由:あったかグッズ(3/4 ページ)
電気代高騰を背景に、部屋全体ではなく“自分だけ”を温めるパーソナル暖房が伸びている。サンコーは「着るこたつ」「足首ヒーター」「折りたたみ足湯」などを拡充し、省エネ性と使い勝手を武器に新たな冬家電市場を開拓している。
累計販売数は9万台を突破
ヒーターを内蔵する着るこたつ「こたんぽ」(1万2800円)からは、「ダニ対策モード付き」が登場。同商品は、寝袋のように足を入れて下半身を覆い、着たまま移動できる“着るこたつ”だ。
「こたつは暖かいけれど場所をとる。そもそも置く場所がない。家族で自分だけが寒がり」といったニーズに応えて、2017年に発売した。シリーズ累計は、9万2000台を突破した。
前面部(足元まで)を温めるヒーターを内蔵し、温度は5段階(約36度、約39度、約42度、約45度、約48度)に調節が可能。このほか「ダニ対策モード」(約53度)を搭載した。
「ダニアレルギーの方も多く、冬にしか使わないものなので搭載したほうがいいという意見があった」と広報担当者は説明する。
消費電力は55ワットと、一般的なこたつ(300ワット)の約5分の1に抑えられるため、電気代を大幅に節約できる。さらに、30〜240分のオフタイマーを備え、消し忘れリスクを低減。未使用時は収納袋に収められるため、省スペース性も高い。
購入者からは「ヒーターをつけていなくても十分に温かい」との声が寄せられている。その一方で、「足を収めている時の冷気対策のため、少し歩きづらい」という指摘もある。今シーズンは630台を販売しており、目標は1600台だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
ワークマン「着るコタツ」60万点突破 還暦祝いにもしっかり選ばれる冬物ヒットの理由
ワークマンの冬物衣料が好調だ。電熱ヒーター内蔵「ヒーターウエア」や断熱素材「X-Shelter」シリーズ、室内履きまで多彩な商品で寒暖差や異常気象に対応。幅広い世代や用途で支持されている。
ワークマンの「着る“断熱材”ベスト」完売、人気の理由を聞いた
ワークマンは、プロ向け秋冬アイテムの発売を順次開始、そのうち「立ち仕事」「屋外作業」向きのアイテム3点を発表した。
“ヤンキー特化型”ドンキが大阪に上陸 ボンタン完売の店内はドキドキか、ギラギラか
大阪府貝塚市に「ギラギラドンキ」が登場して、半年がたった。その名の通り、店内はギラギラしているわけだが、新たなコンセプトの店を運営して、どういったことが分かってきたのか。ターゲットのお客は……。
炎の“ゆらぎ”をデザインした! イワタニのカセットガス式「暖炉」が面白い
カセットこんろなどを手掛ける岩谷産業が、ちょっとユニークな製品を開発した。「暖炉」である。カセットガスを使った暖炉は、どのような特徴があるのかというと……。
女性にドン引きされる「パーカーおじさん会社員」が増えた、ちょっと意外な背景
「職場のパーカーおじさん」はセーフかアウトか――。そんな議論が話題になっているが、なぜパーカーを着ている会社員が増えたのだろうか。その理由は……。
ガチャ「赤の他人の証明写真」が月4万個のヒット なぜ“スターおじさん”まで誕生したのか
「知らないおじさん」の証明写真が入ったカプセルトイ「赤の他人の証明写真」。ガチャで月4万個も売れる理由を、商品開発の経緯や若者の遊び方を交えながら紹介する。



