【26年1月から】下請法の改正目前 主な変更点5つと、企業が今すぐできる準備2つ 社労士が解説(1/3 ページ)
改正下請法が2026年1月1日に施行され、規制内容の追加や規制対象が拡大されます。今回の改正で特に重要なのが「従業員数」の扱いです。一言に従業員数といっても、どこまで含めるのか、どの時点で算出するのか、どうやって確認するのかなど、困る担当者も多いと思います。改正を目前に控えた今、企業がとるべき対策について解説します。
改正下請法が2026年1月1日に施行され、規制内容の追加や規制対象が拡大されます。名称も「製造帷幄等に係る中小受託事業に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」、新通称は「中小受託取引適正化法」に変わります。
今回の改正で特に重要なのが「従業員数」の扱いです。一言に従業員数といっても、どこまで含めるのか、どの時点で算出するのか、どうやって確認するのかなど、困る担当者も多いと思います。本記事では従業員数など主な変更点やフリーランス新法との違い、改正を目前に控えた今、企業がとるべき対策について解説します。
広がる大企業と中小企業の賃金格差
下請法の目的は、親業者と下請事業者の取引を公正にし、下請事業者の利益を保護することです。下請法が改正される理由について、公正取引委員会中小企業庁は、次のように説明しています。
近年の急激な労務費、原材料費、エネルギーコストの上昇を受け、「物価上昇を上回る賃上げ」を実現するためには、事業者において賃上げの原資の確保が必要。中小企業をはじめとする事業者が各々賃上げの原資を確保するためには、サプライチェーン全体で適切な価格転嫁を定着させる「構造的な価格転嫁」の実現を図っていくことが重要。
物価が高騰する中、国民生活を安定させるため、ここ数年、賃上げの必要性が叫ばれています。ですが、賃上げの実績は大企業と中小企業で格差が広がっています。
厚生労働省が2025年10月14日に公表した「令和7年賃金引上げ等の実態に関する調査」によると、従業員数5000人以上の大企業では、平均賃金の改定率が5.1%と前年(4.8%)より増加しました。一方、従業員数が300人以下の中小企業では3.6%と、前年(3.7%)に比べるとマイナスという結果になりました。
内部留保などが乏しい中小企業では、取引先である大企業に対して値上交渉が成功しないと賃上げは現実的ではないですし、場合によっては経営が立ち行かなくなる恐れもあるでしょう。下請法が改正される背景として、価格転嫁により、大企業と中小企業の賃金格差を解消するという政府の狙いがあります。
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