“お得自慢”がステータスになった? 100万人が選んだ「dカード PLATINUM」の裏側:「ポイント経済圏」定点観測(5/7 ページ)
プラチナカードの価値は「ステータス」から「お得さ」へ――。dカード PLATINUMが100万会員を突破した背景には、還元率を誇る価値観の変化があった。コンシェルジュを捨て、実利に振り切った設計思想を追う。
年会費は「出費」から「投資」へ
実利重視への転換を支えた、もう一つの変化がある。年会費に対する意識である。
かつて、実利を重視する消費者の選択肢は、年会費無料カードだった。「年会費があるカードなんて、なぜ使うのかという雰囲気があった」と江藤氏は振り返る。ポイント還元で得をしたいなら、まず年会費というコストを払わないこと。それが合理的な選択とされていた。
だが、今は違う。「いったん年会費という投資をしても、リターンが見込めるのであれば、リーズナブルだと考えるお客さまが増えた」
江藤氏は、この変化をNISAの普及と結びつける。現在、NISA口座数は約2700万に達した。これだけの人々が「投資してリターンを得る」という体験をしている。株式市場もここ2年は好調で、投資のうまみを実感した人も多い。
「投資をしてリターンを得るという感覚が広がっている。年会費も同じで、先に払っても確実にリターンが設計されているなら、『もったいなくない』と考える文化が日本でも生まれてきた」
NTTドコモの調査でも「年会費が高くても、見合う特典があればプラチナカードを持つのは賢い選択だ」と答えた人は89.7%に達した。年会費は「出費」ではなく「投資」。この意識の転換が、プラチナカード市場を押し上げている。
調査からはもう一つ、「頑張らないポイント活動」への志向も見えてきた。プラチナカード保有者の81.0%が「ポイントは日々の中で知らない間に大きく貯まっているのが理想」と回答。毎日最もお得な決済手段を選ぶ積極的な「ポイ活」ではなく、クレジットカードに支払いを集約して自然に貯める「クレ活」を望む人が65.6%を占めた。
手間をかけずに、確実に得をしたい。dカード PLATINUMはこの層の需要を捉えた。ドコモの携帯料金や光回線といった固定費を払うだけで、高還元が自動的に積み上がる仕組みである。
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