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なぜヤクルトは減速し、明治HDは安定したのか 同じ乳酸菌なのに株価は逆に動く(3/6 ページ)

睡眠ブームで注目を集めたヤクルト。しかし株価は下落する一方、明治HDは安定推移を続けている。同じ乳酸菌企業でなぜ差がついたのか。事業構造や利益率、PERの違いから読み解く。

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利益率の構造に見る戦略の違い

 両社は利益率にも大きな違いがあります。


(株価データより、筆者作成、以下同)

 一般的に食品業界は利益率が低いとされています。しかし、ヤクルトの営業利益率は日本で15%前後、米州では20%以上と、業界平均を大きく上回る水準を維持してきました。

 このような高い利益率を支えてきたのが、ヤクルト菌シロタ株という独自の乳酸菌飲料を軸とした「一点突破型」の戦略です。原価率を40%ほどに抑え、高付加価値の商品に経営資源を集中することで、食品業界では異例ともいえる高い利益率を実現してきました。

 しかし近年は、この高い利益率に影響を与えるような変化が起きています。特にアジア・オセアニア地域では、中国市場の不調の影響や、競合他社との競争の激化などもあり、従来のブランド力が揺らいだ結果、利益率が大きく低下しています。

 また、医薬品事業でも苦戦しているのが見て取れます。ヤクルトの全体の営業利益率は11%程度と高水準を維持しているものの、地域や事業によるばらつきが大きくなっているのです。

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