インタビュー
「空調服の次」は“冷やす服” サンコーの「冷蔵服」が累計12.8万台を突破した理由(2/4 ページ)
猛暑が常態化する中、空調服に代わる新たな暑さ対策として「冷やす服」が広がり始めている。サンコーの「冷蔵服」は発売1カ月で2.5万台、累計12.8万台を突破するヒットとなった。その理由を探る。
ネッククーラーから生まれた発想
冷蔵服の原点は、サンコーの大ヒット商品「ネッククーラー」にある。首掛け型が「風を送るだけ」から「プレートで直接冷やす」方式へと進化する一方で、作業服のファン付きウェアは長らく進化が止まっていた。
「風を送るだけでは限界があると考え、ネッククーラーで培ったペルチェ冷却プレートの技術をウェアに応用した」と同社の広報担当者は説明する。初代は背中に冷却プレートのみを搭載した構造だったが、その後ファンを追加してハイブリッド化。現行の2026年モデルで5代目となる。
シリーズの転機は、老舗作業服メーカーのビッグボーン(広島県福山市)との共同開発だ。服のデザイン、縫製、仕様をビッグボーンが、企画、ユニット、配線、ファンなど機械的な部分をサンコーが担った。過酷な現場での使用に耐える生地の耐久性には、作業服メーカーのノウハウが生きている。
現場での評価も高い。過去モデルを導入した企業からは、ファンのみの空調服はWBGT(暑さ指数)約30度、周囲温度が35度近い現場では、10〜20分で取り込む空気が熱風のように感じられ、冷却効果が薄れたというが、冷蔵服は高温環境でもひんやりとした感覚が持続するという声が寄せられた。
また、ファンのみの空調服の中に保冷剤を仕込んでいた現場では、結露で服が濡れ、休憩のたびに取り替える手間が発生していた。冷蔵服では「濡れず、取り替えの手間もない」点が評価されている。
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