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「ググる」が死語になる日 Google検索が“入口”ではなくなった背景世界を読み解くニュース・サロン(4/4 ページ)

Google検索よりもSNSやAIを使う傾向が、若い世代で強くなっている。Google検索においても、検索結果のAI要約機能により、個別のWebサイトへの誘導効果が低下。ビジネスでは検索順位よりも、AIやSNSを通じて商品などを発見されることが重要になりつつある。

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「検索順位を上げる」発想から脱却へ

 もっとも、この変化には無視できないリスクもある。第一に、情報の正確性だ。AIは、もっともらしいが誤った答えを生成する「ハルシネーション(幻覚)」を起こす。科学論文の参考文献作成能力を検証した研究では、ChatGPTなどが提示した参考文献の25%以上に、実在しない文献や記載ミスが含まれていたと報告されている

 また、10代などの若者は批判的思考力が発達途上であるため、直感や慣れ親しんでいることに頼りやすく、ソーシャルメディア上の誤情報の影響を受けやすいとされる。アルゴリズムによる心地よい答えにあふれた情報環境は、視野を狭めかねない。


消費者への情報の届け方を見直す必要がある(画像提供:ゲッティイメージズ)

 実のところ、これは規制と市場構造の問題でもある。2024年、米連邦地裁はGoogleが検索市場で違法な独占を維持していたと認定し、2025年末には是正措置が確定した。事業分割こそ免れたものの、Googleは検索インデックスやユーザーの行動データの一部を競合に開放するよう命じられている。

 企業に求められるのは、検索順位を追う発想からの脱却だ。AIに取り上げられる独自データや一次情報を持つこと、SNSで発見される設計をすること、そしてニュースレターなどを通じて、顧客と直接つながるチャネルを強化すること。若者が「ググらない」流れはもう止まらない。すべてのビジネスにおいて、情報の届け方を問い直すべきだろう。

筆者プロフィール:

山田敏弘

 ジャーナリスト、研究者。講談社、ロイター通信社、ニューズウィーク日本版に勤務後、米マサチューセッツ工科大学(MIT)でフェローを経てフリーに。

 国際情勢や社会問題、サイバー安全保障を中心に国内外で取材・執筆を行い、訳書に『黒いワールドカップ』(講談社)など、著書に『プーチンと習近平 独裁者のサイバー戦争』(文春新書)、『死体格差 異状死17万人の衝撃』(新潮社)、『ゼロデイ 米中露サイバー戦争が世界を破壊する』(文藝春秋)、『モンスター 暗躍する次のアルカイダ』(中央公論新社)、『ハリウッド検視ファイル トーマス野口の遺言』(新潮社)、『CIAスパイ養成官 キヨ・ヤマダの対日工作』(新潮社)、『サイバー戦争の今』(KKベストセラーズ)、『世界のスパイから喰いモノにされる日本 MI6、CIAの厳秘インテリジェンス』(講談社+α新書)がある。

Twitter: @yamadajour、公式YouTube「SPYチャンネル


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