インタビュー
「昔ながらの氷のう」が100万本ヒット 魔法瓶技術が生んだ新市場(2/3 ページ)
水筒メーカーが開発した携帯氷のうが累計100万本を突破した。背景にあるのは、40度時代を見据えた熱中症対策の変化だ。昭和の道具を令和のヒット商品へ変えた発想に迫る。
氷のうに注目したきっかけ
こうした変化を見据え、ピーコック社は2020年に企画・マーケティング部を新設した。それまでの水筒中心の商品開発から、社会課題や生活者の困りごとを起点にした商品開発へと方針転換した。
「モノ余りの時代に、商品を出し続けるには、世の中で起きている変化にしかチャンスがない。こうした視点に立ち、自社技術で解決できる課題を探していました」(商品戦略部の担当者)
その中で着目したのが熱中症対策だった。
開発のヒントになったのは、ゴルフ好きの山中千佳社長の行動だった。夏場のラウンドで氷のうを大きな水筒に入れて持ち運んでいることを知り、「魔法瓶と氷のうを組み合わせれば新しい商品になるのではないか」と考えたという。
2021年に布製タイプを発売し、翌2022年にはシリコーン製のスティック型を投入した。
スティック型は、手のひらや首筋などに当てやすい形状を採用。適度な厚みを持たせることで冷たすぎず、握り続けやすい仕様とした。
大型モデルのABB-L30では、約40度の環境下でもホルダーに収納した状態で、長時間低温を維持できるという。
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