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家電売り場はなぜ“中国化”したのか 静かに進んだ日本メーカーの撤退劇世界を読み解くニュース・サロン(2/4 ページ)

家電量販店では、中国製品が存在感を強めている。日本企業による家電事業の売却が進んだことなどが背景にある。一方、これは日本のものづくりの敗北を意味するわけではないだろう。

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中国製品が台頭したのはなぜか

 中国系が台頭するようになった理由は、まず日本メーカーが家電を「主力事業」から外してきたからだ。

 東芝は2016年に白物家電事業を美的集団へ売却し、2018年にはテレビ事業をハイセンスへ譲渡。三洋電機の白物家電事業も、パナソニック傘下で再編されたのちハイアールに売却され、現在はAQUAブランドとして展開されている。シャープも2016年に台湾の鴻海精密工業の傘下に入っている。

 つまり、消費者は「東芝」「REGZA」「シャープ」といった、なじみのあるブランド名を目にしているが、その背後にある資本や供給網(サプライチェーン)は、以前の日本家電から様変わりしてしまった。表面的には日本のブランドに見えるが、製造の仕組みはグローバル化し、親会社や部品調達は中国や台湾、その他アジアのネットワークに深く組み込まれている。


日本発のブランドの商品も多いが、資本や供給網はグローバル化している(画像提供:ゲッティイメージズ)

 2つ目の理由は、求められる家電が「新機能を備えた高価な商品」から「コストパフォーマンスに優れた商品」に変わったことだ。冷蔵庫や洗濯機、電子レンジ、テレビの多くは、安くても一定の品質が保証されている「成熟商品」であり、事実、消費者が求めるのは圧倒的な新性能よりも、そこそこ優れた便利さと低価格、さらに、すぐに手に入るかどうかだ。

 この点で、中国は優位に立ってきた。巨大な内需市場を背景に大量生産し、部品調達から組み立てまでを低コストで回してきたからだ。

 例えば、ハイアールは白物家電の世界大手で、三洋電機の白物家電事業や米ゼネラル・エレクトリック(GE)の家電事業を買収することでグローバル展開してきた。美的集団も東芝の家電部門を買収し、家庭用エアコンや洗濯機などで規模を拡大。テレビでは、2024年の世界市場シェアで、韓国のサムスンに続きTCLが2位、ハイセンスが3位に入る構図になっている。その結果、リーズナブルな価格で製品を提供できるわけだ。

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