「アルファードバブル」は終わるのか 残クレ時代の“新たな主役”を探る:高根英幸 「クルマのミライ」(2/5 ページ)
トヨタのアルファードの中古車価格が下落傾向にある。残価設定クレジットによる購入者が増え、市場に在庫が増えたからだ。現在、高級SUVの人気再燃の兆しもあり、残価設定クレジットを利用する層の需要も移り変わるかもしれない。
アルファードの中古車、5年間の価格と在庫を見てみると……
インターネット上に掲載されているアルファードの中古車の平均価格と在庫車数について、直近5年間の変化を調べると、その飽和ぶりがよく分かる(グーネットの掲載情報から算出)。
先代モデルの30系アルファードがデビューしたのは2015年。しかし、2021年には6年が経過していたにもかかわらず、中古車数は少なく、価格も非常に高かった。そのため買い取り価格も高く、残クレを利用すると、かえって利益が出る「逆ザヤ」現象が発生した。
そして、残クレでアルファードを購入するユーザーが急増したのである。実際に中古車市場を見てみると、現在最も数が多いのは2021年式で、2019年、2020年、2022年式と比べるとほぼ2〜3倍の在庫数で1200台以上となっている。
2022年式が少ないのは、まだ残クレの契約途中のユーザーも多いことが影響しているだろう。
2021年のアルファードの平均価格は430万円前後だった。この高い価格は、その後3年間にわたって維持された。しかし、2024年後半からは、価格が下落傾向に転じている。ここが転換点で、以降、中古車価格は下がり続け、一方で中古車の在庫が積み上がっていった。
現在の30系アルファードの中古車在庫数は約3800台となっており、平均価格は365万円。2024年までのピーク時と比べると65万円値下がりしており、この1年強で在庫車数は2700台も増えている。価格下落が在庫のダブつきによることは明白だ。
残価より高く買い取っていた店舗も、中古車価格が下落傾向になると、査定価格を抑えざるを得ない。業者オークションに流しても、希望額に届かなければ落札されず、価格を下げて再度出品するか、不良在庫となってしまうからだ。
トヨタディーラーが残価を高く設定して買い支えても、中古車市場が値崩れしていると、残クレ終了時の査定を厳しくせざるを得ない。そうなると、30系からの乗り替えで、残クレを利用して現行の40系アルファードを購入するユーザーは減っていき、リセール狙いで新規購入するユーザーも減るだろう。
「アルファードバブルははじけた」と判断するのが妥当なのである。
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