2015年7月27日以前の記事
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「定型業務の切り出し」に頼らない障害者雇用 AI時代に社員の強みを引き出す“3つの業務設計アプローチ”連載「情報戦を制す人事」(2/3 ページ)

これまでの障害者雇用の業務設計は「業務切り出し型」が採用されていました。しかし、デジタル化や業務効率化によって定型業務が変化する中、単に切り出すだけでは対応が難しい場面が増えています。これからの障害者雇用のヒントになる3つのアプローチを紹介します。

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障害のある社員の評価、特別な基準を設けるべきか?

 障害のある社員の評価については、これまでも「特別な評価制度を設けるべきか」「全社員と共通の基準で評価すべきか」といった議論がありました。

 高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)の調査によると、昇進や賞与などの評価基準について、65.7%の企業が「障害の有無にかかわらず共通の基準を適用している」と回答しています。一方で、本人の特性や希望に応じて個別に業務目標を設定している企業は37.0%でした。

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障害のある社員の昇進や賞与などの評価基準について(JEEDの調査結果より引用)

 この結果は、評価制度そのものだけでなく「どのような目標を設定し、成果につなげていくか」というプロセスも重要であることを示しています。情報交換会でも「評価基準」と「目標設定」を切り分けて運用する実践例が共有されました。

 例えば、評価基準は全社員で共通としながらも、目標設定では、障害のある社員の強みや特性、必要な配慮を踏まえ、本人と話し合いながら業務量や進め方を決定している企業があります。一定時間ごとの休憩が必要な社員には、その働き方を前提とした現実的な業務量を設定することで、無理なく安定して成果を発揮しやすい環境を整えています。

 また、評価対象を結果だけでなく、業務の進め方(プロセス)にも広げている企業もあります。例えば、資料作成の業務では、完成した資料の質だけでなく、次のような点も評価の対象としています。

  • 適切なタイミングで上司や関係者に確認・相談ができているか
  • 修正依頼に適切に対応できているか
  • 配慮事項を踏まえながら、周囲のサポートも受けて連携して業務を進められているか

 重要なのは、評価制度を分けることではなく、共通の評価基準のもとで、一人一人の強みや特性を踏まえた目標設定や業務設計を行い、公平に成果を評価することです。こうした取り組みが、本人の成長実感や継続的な活躍につながります。

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