インタビュー
役員全員が店舗の掃除まで アシックス廣田会長が「売上高1兆円企業」へ導く「ブレない対話術」(3/3 ページ)
赤字200億円のどん底から時価総額3.5兆円超、純利益1000億円超のメガブランドへ躍進したアシックス。廣田康人会長が語る勝因は、社内ブログを通じた社員との「逃げない対話」と役員全員が店舗の裏方に立つ「徹底した現場主義」にあった。ECシフトや高価格帯モデルへの集中、走法別シューズの開発、AI時代のリーダー像まで、社員と「夢」を共有し世界一を目指す経営に迫る。
AI時代の経営者に求められること
──AIの活用が進む中で、これからの時代に経営者や人間に求められる役割とは何だとお考えですか?
アシックスでも画像認識AIを使って、マラソン大会の写真から「どのランナーがどのメーカーの靴を履いているか」のデータを一瞬で分析するなど、AIは徹底的に活用しています。
ただ、AIというのは過去のデータを学習して最適化するのが得意な一方、全くゼロからの「ひらめき」や「クリエイティブなイノベーション」を生み出すことはできないのではないでしょうか。
だからこそ、人間であるリーダーの役割は「夢を語り、社員と共有すること」に尽きます。「来年までに売り上げをいくらにする」という目標も大事ですが「日本発の匠の技術で、世界一のグローバルブランドになるんだ」というワクワクする夢を示せるか。
そして一度言った方針を簡単にブレさせないこと。上が少しでもブレると、現場は大揺れになります。AI時代だからこそ、ブレない信念と人間味を持ったリーダーシップが問われているのだと思います。
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