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1200体のAIが「群れ」で暴走 なぜ想定を超える“協調”が起きたのか:世界を読み解くニュース・サロン(2/4 ページ)
米OpenAIで、約1200のAIエージェントが連携して暴走するという事件が起きた。与えられた課題で高評価を得るために、“抜け道”を探し出そうとしてしまったことが原因だ。「目標達成だけを評価する仕組み」をAIに与えることは大きなリスクになる。
なぜAIは暴走してしまったのか
そこで交わされていた内容は、以下の通りだ。
- 難問の解法や脆弱(ぜいじゃく)性情報の共有
- 役割分担と作業の委任
- 「採点ロジック」を推測して、どこに抜け道があるか探る
- 自分たちの行動ログを偽装できないか検討する
OpenAI自身、これを「群れ」「集合体」のような振る舞いだったと認めている。
では、なぜHugging Faceを狙ったのか。ここが重要だ。AIエージェントは「Hugging Faceを攻撃せよ」と命じられていたわけではない。
AIエージェントは、高難度の評価課題で高得点を取ろうとしていた。その過程で「正攻法で解く」より、「採点システム自体をだます」ほうが早いと判断し、行動をエスカレートさせたのだ。
これはAI研究において、報酬ハッキングと呼ばれる現象だ。目的を達成するために、開発者が想定していない抜け道を探し出してしまう現象である。
その途中で、公開状態になっていたHugging Faceの認証情報を、あるAIエージェントが偶然見つけた。それがほかのAIエージェントにも共有され、約700体が攻撃に加わった。悪意あるデータセットのアップロードを足掛かりに、サーバ内でコードを実行し、非公開データや社内メッセージングの認証情報にまで手を伸ばした。
皮肉なことに、彼らがだまそうとしていた採点システムの仕様について、そもそも彼らは間違って理解していた。この大がかりな攻撃は、評価点の改善にすら結び付かなかったのだ。
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