がんばった自分へのご褒美ウォッチ!特集 秋の腕時計企画(1/3 ページ)

» 2008年11月05日 09時30分 公開
[ITmedia]
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今、注目のメイド・イン・ジャーマニー

 日本でよく知られているドイツ製ウォッチといえば、高級機械式時計として有名なランゲ&ゾーネやグラスヒュッテオリジナルをはじめ、ノモス、クロノスイス(スイスとあるが実はドイツ製)などが挙げられる。しかし今回紹介するドイツウォッチは、スイス製高級腕時計や大手資本による時計製造とは一線を画す、オーナー自らの時計哲学にのっとり、“高品質・少ロット生産”を実践する、まさにマイスター・スピリットが紡ぎだしたジャーマン・ウォッチたちだ。

SCHAUER

 「12本のビスを用いたベゼル」をデザインのアイコンとしているシャウアーの時計は、ケースはもちろんのこと、ダイヤル、青焼きを入れたブルースチール、自動巻ローターにいたるまで、すべてオーナー兼、デザイナー兼、ウォッチビルダーであるヨルク・シャウアー自身のハンドメイドによるもの。ほとんどの工程を手作業で行い、しかも最終的な仕上げは本人が行っているため、当然その生産本数はごくわずかである。

(左)SCHAUER_01 (中)SCHAUER_02 (右)SCHAUER_03

 シャウアーの時計に一貫して見られる、“凛とした佇まい”を感じさせる仕上げは、ケースやラグ(ベルト取付け部分)部分のエッジの立ちぐあい、ベゼルやケースの胴部分(ケースサイド)に指で触れたときの滑らかさ、そして表面に施された繊細なヘアラインなど随所にみてとれる。

(左)EDITION 14_01 (中)EDITION 14_02 (右)EDITION 14_03
EDITION 14

 なかでも、「EDITION 14」は、細部のディテールや仕上げなど、“これぞシャウアー・ワールド全開!”といったクロノグラフ。3時位置の30分計ダイヤルが、9時位置のスモールセコンドよりも若干大きくレイアウトされているのもシャウアーのクロノグラフにみられるデザイン的な特徴のひとつ。新作は従来モデルよりも、ベゼルをフラットにして幅を狭く取り、またビスサイズを小さくすることでダイヤルのボリュームとインパクト感をアップさせている。文字盤デザインもライムグリーンの蛍光素材を塗布したバーインデックスや長短針など、1940年代の機械式時計全盛期を思わせるシンプルですっきりした表情に好感が持てる。

STOWA

 1927年にドイツ・フォルツハイムで創業した老舗ジャーマン・ウォッチ、ストーヴァ。

 アールデコスタイル全盛期の1930年代は角型時計をラインアップ、2度の世界大戦時には独空軍に納入されたミリタリーウォッチ、そして1970年代には簡易ストップウォッチ機構搭載時計など、時代の流れを読み取ったモデルを次々と登場させてきた。クォーツウォッチの台頭により一時休眠状態となったが、先に紹介したシャウアーを手懸けるヨルク・シャウアーが1996年にブランドを引き継ぎ、見事復活を果たした。ストーヴァ・ミュージアムに展示されている傑作モデルからヒントを得た時計コレクションもリリースされており、ファンを大いに喜ばせている。

 ストーヴァの特徴は、ご覧のとおりバウハウスの影響を受けた端正なデザインにある。

 時計の基本であるラウンドケース、視認性に優れた数字インデックスと白文字盤。ホワイトフェイスに映えるブルースチール針など、文字盤を構成する各パーツの長さ・大きさ・比率などが実にバランスよく配されている。時計本来の目的である「時刻を見やすさ」を追求した2針や3針の時計は、シンプルだけに少しでも素材やデザインで手を抜いたりすると、たちまちバレてしまうが、ストーヴァからはそうした部分が微塵も感じられない。機械式時計の初心者から、時計ファンまで幅広く満足できる1本といえる。

(左)MARINE ORIGINAL_01 (中)MARINE ORIGINAL_02 (右)MARINE ORIGINAL_03
MARINE ORIGINAL
(左)MARINE AUTOMATIC_01 (中)MARINE AUTOMATIC_02 (右)MARINE AUTOMATIC_03
MARINE AUTOMATIC

 去る10月8日〜13日、「STOWA MUSEUM IN TOKYO」がチックタック恵比寿店(アトレ恵比寿5F)にて開催された。会場には、ストーヴァ本社のミュージアムコレクションである、1920年代〜1970年代の希少なアンティークモデル50本と当時の雑誌広告やポスター、ディスプレイなども紹介され、訪れたストーヴァ・ファンを大いに喜ばせた。こちらの様子も、写真でお伝えしよう。

(左)STOWA MUSEUM IN TOKYO_01 (中)STOWA MUSEUM IN TOKYO_02 (右)STOWA MUSEUM IN TOKYO_03
(左)STOWA MUSEUM IN TOKYO_04 (中)STOWA MUSEUM IN TOKYO_05 (右)STOWA MUSEUM IN TOKYO_06
(左)STOWA MUSEUM IN TOKYO_07 (中)STOWA MUSEUM IN TOKYO_08 (右)STOWA MUSEUM IN TOKYO_09
(左)STOWA MUSEUM IN TOKYO_10 (中)STOWA MUSEUM IN TOKYO_11 (右)STOWA MUSEUM IN TOKYO_12
SOTHIS
(左)SOTHIS_01 (右)SOTHIS_02

 ソーティスは、遊び心とロマンを詰め込んだジャーマン・ウォッチ。ブランド名の「ソーティス」は、ギリシア語で「シリウス」をあらわす言葉。このネーミングからも伝わってくるように、天体や星などをテーマにした時計デザインとユニークな機構が特徴だ。オーナー兼デザイナーである、ウォルフガング・スタインクルーガーの名前を時計業界に知らしめた機構に、ワンハンドモデルが挙げられる。

 これは太陽と星をあらわす1本針で(先端がそれぞれ太陽と星のデザイン)昼/夜を表示するもの。この独創的で美しい時刻表示機構により、ワンハンドモデル「ホルス」は、ドイツの時計専門誌「UHREN MAGAZIN」のクロノグラフ部門の金賞を獲得している。

(左)ホルス ギョーシェ ピンクゴールド (右)ホルス ホルス ギョーシェ ピンクゴールド/ホルス

SCHAUER/STOWA/SOTHIS問い合わせ先:チックタック恵比寿プレスルーム
TEL:03-5475-8413

取材・文/泰仁



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