特集
» 2008年11月17日 09時30分 公開

自由と冒険の世界へ――フォードが描くカーライフ特集 大人が愛するアメ車の世界 フォード編(1/3 ページ)

アメリカの誇り“クルマ”が新たな局面を迎えている。フォードが目指すクルマと人との関係とは?

[ITmedia]
  • 01.T型フォードから100年、世界を席巻したフォードの現在
  • 02.フォード・ジャパン社長が語る「真のアメリカンライフ」
  • 03.モダン・アメリカン・ラグジュアリー「リンカーン ナビゲーター」
特集 大人が愛するアメ車の世界 フォード編
T型フォードから100年
フォードの歩み
「誰もが家族と一緒に楽しいひとときを過ごせるように……」
モータリゼーションの父、フォードの歴史を振り返る
 2008年夏からのアメ車業界は激動が続いている。ブランド売却や、さらに原稿執筆中の現在(11月初旬)には、GMとクライスラーグループの合併が大筋で合意、と思いきや交渉は凍結され、両社が政府支援を要請。本稿の掲載されるころには、もしかすると自動車業界の勢力図が大きく塗り変わっているかもしれない。
 さて、「大人が愛するアメ車の世界」、第3回となる今回はGMグループ、クライスラーグループに続くアメリカBIG3の一角、フォードをピックアップ。
 T型フォードの登場で、世界にモータリゼーションを巻き起こしてから100年。自動車業界の次の100年を見つめるその先にあるものとは?  フォード・ジャパン・リミテッド社長のランディ・クリーガー氏のインタビューとともにフォードの魅力をお届けする。
T型フォード、フィエスタ、マスタング……時代とともに移りゆくフォードカー
現在の自動車業界はこの「T型フォード」から始まった、といっても過言ではないだろう
現在の自動車業界はこの「T型フォード」から始まった、といっても過言ではないだろう
「サンダーバード」のようなクルマが街を走っていた時代も、今ではずいぶん昔のことだ
「サンダーバード」のようなクルマが街を走っていた時代も、今ではずいぶん昔のことだ
ギャロップホースエンブレムがまぶしい「マスタング」。あこがれた人も多いのでは?
ギャロップホースエンブレムがまぶしい「マスタング」。あこがれた人も多いのでは?
モダン・アメリカン・ラグジュアリーの要素を凝縮したリンカーン「MKX」
モダン・アメリカン・ラグジュアリーの要素を凝縮したリンカーン「MKX」
 1903年に、ヘンリー・フォード一世によって創業された「フォード・モーター・カンパニー」。彼の掲げた理想は「家族で使えるほどに大きく、個人でメンテナンスができるほどの小さい車を。最高の原料を使用し、最高の職人が作る、最もシンプルな車を。誰もが神に与えられた屋外の空間で、家族と一緒に楽しいひとときを過ごせるように」というものだった。

 そして、1908年、「個人が所有できる自動車」として全世界で1500万台が生産された「T型フォード」が生まれる。これは、世界におけるモータリゼーションの推進はもちろん、自動車生産におけるベルトコンベア式流れ作業方式の導入、大量生産による低価格の実現、製作現場における労働環境の変革など、自動車業界はもとより、歴史に大きな足跡を残したと言っても過言ではない。

 1927年まで、20年近くT型フォードを作り続けた。その後、第一次世界大戦、第二次世界大戦における軍需で経営基盤を安定させたフォードは、1955年、今なお名車との呼び声が高い「サンダーバード」を送り出す。しかし、その後満を持して発表したミドルクラスカーブランド「エドセル」が大失敗、この打撃がグループの屋台骨を大きく揺るがすこととなる。その後、立て続けに大ヒット車「ファルコン」、「マスタング」を送り出し、再びシェアを拡大していく。1976年には“2代目T型フォード”とも呼ばれた小型車「フィエスタ」が登場し、好評を博す。
 実はこのマスタングの開発をはじめ、60年代中盤から高級車の「マーキュリー」部門、「リンカーン」部門の副社長に就任、フォード再生の立役者となったリー・アイアコッカ氏は、1970年にフォード社の社長に就任、しかし創業者の孫であるヘンリー・フォード二世と経営方針が対立、同社を解雇された後にクライスラーグループの社長となったのも興味深い。

 現在、フォードグループでは、「フォード」をはじめとして「マーキュリー」、「リンカーン」、「マツダ」、「ボルボ」の5ブランドを展開。日本では、マーキュリーをのぞく4ブランドの車両を正規ディーラーで購入することができる。国内では2008年より「リンカーン」ブランドの正規取り扱いを開始。フルサイズSUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)の「ナビゲーター」そしてCUV(クロスオーバー・ユーティリティー・ビークル)の「MKX」を導入した。

 奇しくも今年2008年はT型フォードが誕生してからちょうど100年。その記念すべき年に待ち受けていたのは原油高、サブプライムショックによる受難だった。フォードが保有するマツダ株を売却する方針を検討しているというニュースも飛び込んできた。だがガソリン価格の下落が始まりつつあることを受け、大型ピックアップトラック「F-150」増産のため、工場の人員を拡充するといった動きも起きている。

取材・文/松井 悠



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