日本における海外旅行の黎明期だった半世紀前から、身近な渡航先として親しまれてきた「香港」。+D Styleのメイン読者層である30〜40代の“大人の男性”の中には、今から13〜14年前の「返還前の香港ブーム」で訪れたという人もかなりいることだろう。 建造物や生活習慣などでいまなお英国の文化を残しつつ、それでいて中国のバイタリティも十分感じることができる“無国籍都市”テイストが香港の魅力。1997年の返還後も自由港としての地位を確保し、今なおアジアの貿易拠点として極東エリア経済の中心にある。 |
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日本からわずか4時間で行けるこの地を、訪れない手はない。一時の燃油代高騰も沈静化し、円高の恩恵でショッピングや食べ歩きなどは確実にお得。どうせなら買い物やグルメだけでなく、香港流ライフスタイルを楽しんでみてはいかがだろうか。
「さあ、香港へ行こう!」思い立ったらフライトを選ぼう。アジアのハブ空港だけあって、日本の航空会社でも各社で香港便が用意されている。だが、+D Styleでお勧めしたいのは、香港国際空港をホームグランドとするキャセイパシフィック航空だ。
香港国際空港は、英国の調査会社がランク付けする世界の空港の顧客満足度ランキング「Airport of the Year」で2008年のナンバーワンを獲得しているほか、2005年にもナンバーワンに選ばれるなど、ユーザーからの満足度が非常に高い空港だ。その高評価は、そこをホームグランドにしているキャセイパシフィック航空の評価ともいえるだろう。
香港をホームグランドとするキャセイパシフィック航空 | キャセイは機内食も評価が高い(写真はビジネスクラス) | 空港でのひとときを有意義に過ごせるラウンジの評価が高いのもキャセイの特徴 | ザ・ウイング/ザ・ピア/ザ・アライバルという特徴的な3つのラウンジを設置 |
お勧めの理由はいろいろある。例えば、香港国際空港には到着・出発・乗り継ぎのためのキャセイ優先ゲートが6つも用意されている。しかもこの優先ゲートは入国審査カウンターと到着ホールに隣接しているなど立地面でも非常に優遇されているのだ。入国審査カウンターをめざして長い距離を歩き、着いたら審査待ちの長蛇の列に辟易し、さらにターンテーブルから出てこない手荷物を延々待ち続ける……。入国するだけにこんな時間を費やしていては、せっかくの旅行気分も台無しだ。
特定の航空会社向けに優先ゲートや空港内での好立地が用意されているという事実は、別に香港の空港だけに限ったことではない。どこの国の空港でも、そこをホームグランドにする航空会社には多くの優遇措置が施されているのだ。「香港=キャセイ」は、その意味からも賢い選択肢なのだ。 ちなみに帰国にあたって、市内から空港への直行路線「エアポート・エクスプレス」を利用する場合、MTR香港駅もしくは九龍駅でキャセイのチェックインを行うこともできる。搭乗手続きは出発の1日前から可能なので、先に駅で搭乗券を受け取り、ギリギリまで香港市内でグルメやショッピングを楽しむというハナレワザに挑戦してみるのも面白そうだ。 |
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香港の夜は長い。治安もいいのでついつい遅くまで遊んでしまう | 遊び疲れ、飲みすぎた翌朝は中華式のお粥を食べたい | |
日本でも有名な飲食店「糖朝」。スイーツだけでなく食事も楽しめる | 黒胡麻入り焼き団子(左)とマンゴー入り豆腐花&漢方ゼリー(右) |
香港のついでにマカオに立ち寄る、というのはツアー旅行の定番コースだ。香港でショッピングを楽しんだ後に、日帰りでマカオのカジノやテーマパークを体験したり、かつて卒業旅行や社員旅行で訪れた人も多いだろう。それくらい日本人にとってマカオは身近な外国だが、と同時に、マカオ観光にはカジノだけではない多種多彩な見どころがある。
マカオといえばカジノ街 | バンジージャンプでおなじみマカオタワー |
エッグタルトの超人気店「澳門瑪嘉烈蛋撻店」 | 甘党ならマカオ名物エッグタルトは外せない |
マカオまで来たら、せっかくなので“徒歩で行ける中国本土”「珠海(ジュハイ)」にも足を伸ばそう。広東省に属する珠海市は年間を通じて温暖で、南国情緒あふれる開放的な雰囲気は、香港やマカオとはまた一味違う異国体験を味わえる。物価も香港やマカオと比べると安く、マカオとの行き来も意外とスムーズ。「マカオをじっくり観光したいけどカジノには興味がない」という人なら、珠海でホテルを探すとかなり旅費を安くできるだろう。もちろん、珠海からも香港行きのフェリーが出航しており、約1時間で香港に戻れる。 |
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マカオ側の国境(正確には区境)ここから歩いてイミグレーションを通過 |
珠海側の広々とした中国らしい道路。街路樹として南国風の樹木が並ぶ | 食事は屋台風の店で。牛肉入り麺が2元(約30円)、しかも美味い | 珠海の夜景も意外と美しい |
取材・文・撮影/永山昌克
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