“速くてシンプル”なXperia GX/SXのカメラ機能――操作性と画質を比較する:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(3/3 ページ)
1300万画素カメラを備えた「Xperia GX SO-04D」と、800万画素カメラを備えた「Xperia SX SO-05D」。いずれもソニーの高感度な「Exmor R for mobile」を採用しているが、画質に差はあるのだろうか。これら2機種を撮り比べてみた。
アルバム機能が過不足なくすばらしい
Xperiaで感心したのは再生機能。「アルバム」アプリがいい。普通に起動すると、全画像から月別に、最後に撮ったものを大きめにした正方形サムネイルで表示される。
初期状態では写真もスクリーンショットも動画も一緒になっているが、カテゴリー別に分けて表示することも可能だ。
マップをタップすると地図表示になる。
Google マップ上に撮影した場所が表示されるのだ。複数枚撮影していると丸数字が付く。その上、全世界表示も対応しており、地球儀上に写真がマッピングされるのだ。日本でしか撮ってないと寂しい感じだけど、海外によく行くならかなり楽しめるはず。
で、普段、GPSはオフにしてる人もいるかと思う。そうすると写真に位置情報が付かない。
でもどこかに出かけて撮った写真は、どこで撮ったかを分かるようにしておくと楽しい。実は、アルバムアプリなら手動で地図上に写真をマッピングできるのだ。「?」と書いてある地図アイコンをタップすると地図画面になる。
ここで撮影場所近くの地図を呼び出し(検索も可能)、「そういえば、この辺で撮影したな」って場所をタップすればいいのである。アルバムからは他にも各種SNSなどに写真を共有するなど、ひととおりの作業はできる。これは使いやすくて便利。
GXとSXのどちらがいいか
Xperia GX/SXの両方を持って撮り歩きしてみたのだけど、撮りやすいのはSXだったなあ。タッチAFのときは画面がでかいと指の移動量が大きくてちょいと疲れるとか、SXだといざというとき片手で持ってなんとか撮れるとか、そういう大きさの問題。GXには側面にカメラキーがあるからそれを使えるのは便利だし、再生時は画面がデカイ方がよく見えていいのだけど、撮影時はちゃんと両手で持たないと落としそうで怖かったりする。
画素数はGXの方が多いのだけど、実際に使ってみると、画素数差の500万画素はそれほど決定的な差ではない気がする。もちろんデジタルズームを多用するとか、等倍で見たら違いは出るけど、そもそもスマホのカメラって等倍での鑑賞に堪えられる作りかといわれると微妙だし。
総合的に見て、画質や使い勝手のシンプルさや速さではどちらもかなりいい感じだ。いろんな光の条件で撮ってみたけど、変な破綻をすることもない。
ただカメラ機能がシンプルなのはいいのだけど、Android用のカメラアプリがiPhoneほど充実してない(どうも機種ごとに違いがありすぎて高機能なものは難しいと聞いたことがある)。そんな現状を考えると、例えば、通常のカメラはシンプルなままにして、それとは別にHDRとかピクチャーエフェクトとか手持ち夜景とか(つまりCyber-shotが持ってるような撮影機能)を満載した、多機能でエフェクトも楽しめるカメラアプリをソニー自らが用意するってのもアリかなあとも思う。
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