“逆折りたたみ”でどこへでも携帯できるトラベル三脚 マンフロット「Befree」:気になる「アレ」を使ってみよう
マンフロットの三脚「Befree」は旅行用をうたうモデルだが、ユニークな収納機構で40センチまで短くなるスモールサイズは普段使いにも最適。さっそく使ってみよう。
マンフロットの三脚「Befree」は旅行での使用を想定したモデル。旅行用と言われたときに思い浮かべるのは、「軽量」「コンパクト」この2つのキーワード。さっそくチェックしてみよう。
軽量&コンパクトな4段タイプ三脚
Befreeの脚部などに使われている素材はアルミニウム。軽量な金属なので、三脚でよく使われている定番素材だ。脚段数は4段タイプで、すべて伸ばしたときの高さは144センチ。重さは1.4キログラムになる。そして、なんといっても注目すべき点は、収納時の長さ(格納高)が40センチということだ。
この40センチという数字にピンとこないかもしれないが、同社の他製品と比べてみるといかにコンパクトに仕上げられているのかが分かる。例えば、同社の4段タイプで利用時のサイズが類似する「190CXPRO4」という製品があるが、こちらは格納サイズは50センチで、Befreeと10センチも違うことになる。
格納サイズが10センチ短くなるだけで携帯のしやすさがグンと向上するのはお察しの通りで、旅行に出かけるならカバンに入れるスペースが簡単に確保できるし、持ち歩く際も邪魔になりにくい。実際、筆者が通常使っているカメラバッグだとスポンと入ってしまい、さらにジッパーを閉めることもできる。余談だが、荷物のサイズ制限の厳しい飛行機内への持ち込みも三脚は収納状態で長さ60センチまでと規定(ANAおよびJALの国内線)されているので、こちらも楽々クリアできる。
この格納サイズをどうやって実現しているのかというと、一般的な三脚の収納のまったく逆をやっているわけである。製品を手にすると“ああなるほど”と思うのだが、センターポールは伸ばしたままで、3本のそれぞれの脚を上に向かってセンターポールを取り囲むように折りたたむ。こうすることで、雲台やエレベータ部分をうまく脚の内側に収められるようになるわけだ。
脚が上まで開くということは、使っているときに脚が不用意に開いて、倒れてしまわないのかという懸念もあるだろう。でも、そのあたりもしっかりと計算されているので心配はない。脚の上部には2段階に開脚角度(25度/51度)を固定できるロック機構がついている。
脚の長さはレバーで固定するタイプで使いやすく、ガッチリと作られているので耐久性も期待できる。また、携帯性を重視するあまりに三脚の重要要素であるカメラをしっかりと固定する部分がおろそかになっているわけでもなく、脚チューブは根本の太いところで22.5ミリ、脚先の細い部分でも12ミリの素材が使われており、4キログラムの耐荷重を実現している。プロ用を除けば、デジタル一眼レフカメラがだいたい500グラム〜1キログラム、明るいけど重い、70-200ミリ/F2.8の望遠ズームレンズでも1.5キログラムほどなので、たいていの組み合わせはクリアできる。旅行用の三脚としては十分すぎる性能だ。
軽量コンパクトな三脚にベストマッチする自由雲台
このBefreeは雲台がセットになった製品であり、最初から自由雲台が取り付けられている。この自由雲台は、ソケット内のボールからカメラを固定する支柱が出ており、ボールを固定することで自由な角度でセットすることができる。仕組みがシンプルなので、レバーがあれこれとついている3Way雲台よりもコンパクトにまとめることができ、こういった携帯性を重視した三脚にはピッタリの組み合わせだ。雲台にはクイックシューがついており、素早くカメラをセットできるのもポイントだ。
赤と黒を基調としたデザインはとてもクール! 「MADE IN ITARY」の文字が輝く(写真=左)、筆者が普段使っているトートタイプのカメラバッグにもこのとおり楽に入れることができる。もちろん、上部のジッパーを閉めるのもOK(写真=右)
Befreeはそのコンセプト通り、旅行用の三脚としてはうってつけの製品であり、実売価格が2万円前後と手が届きやすい価格帯なのもうれしい。もちろん、街中でも手軽に持ち運びできる大きさなので、普段使いでも活躍してくれること間違いナシだ。
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