MSとSAP、一時合併を検討

米Microsoftと独SAPが昨年から今年にかけ、合併に向けた交渉を行っていたことが明らかになった。「予想される手続きおよびそれに続く合併の複雑さ」(Microsoft)が原因で、この交渉は今春打ち切られ、合併交渉を継続するつもりはないという。

» 2004年06月08日 08時33分 公開
[ITmedia]

 米Microsoftと独SAPが昨年から今年にかけ、合併に向けた交渉を行っていたことが6月7日明らかになった。その後この交渉は打ち切られ、合併は実現しなかったが、結果として5月に発表されたWebサービス関連の提携に結びついたとしている。

 両社の発表によると、昨年後半、MicrosoftからSAPに提携の可能性を打診、交渉に入った。しかし「予想される手続きおよびそれに続く合併の複雑さ」(Microsoft)が原因で、この交渉は今春打ち切られた。合併交渉を継続するつもりはないとしている。

 しかしこの交渉の結果として両社の関係を深めることになり、5月12日、Webサービス関連の提携と特許のクロスライセンスを発表したという。

 MicrosoftとSAPがこうした発表を行ったのは、OracleのPeopleSoft買収計画をめぐって米司法省が起こした訴訟で、同日から事実認定に関する審理が始まることを受けたもの。通常であればこうした情報は公開しないのが普通だが、法廷での審理を通じて秘密情報が公開される可能性があるため、今回の発表に踏み切ったと両社は説明している。

 SAPのヘニング・カガーマンCEOは談話の中で「上場企業ならどこもそうであるように、SAPはエンタープライズソフト市場での主導的な立場強化に向け、機会があれば検討するのが常であり、本日公開した情報もそのように解釈されるべきである」と述べている。(→詳細記事)

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