MS対Lindows訴訟、2000万ドルで決着

「Windows」の商標権をめぐって、MicrosoftとLindowsが世界各国で争っていた訴訟で和解合意が成立したLindowsは社名、製品名とも「Lindows」の名称使用を数カ月以内に中止し、「Linspire」の新名称に全面移行する。

» 2004年07月20日 07時56分 公開
[ITmedia]

 米MicrosoftとLinuxディストリビューターのLindowsは7月19日、「Windows」の商標権をめぐって世界各国で争っていた訴訟で和解合意が成立したと発表した。当局への提出書類によれば、MicrosoftからLindowsに2000万ドルを支払う内容とされる。

 この訴訟はMicrosoftが2001年、Lindowsの名称はWindowsと紛らわしく、自社の商標権を侵害すると主張して提訴。米国のほかオランダ、スウェーデンなどでも同様の訴訟を起こしていた。

 Microsoftのサイトに掲載された発表によると、各国で争っていた訴訟はすべて終結。Lindowsは社名、製品名とも「Lindows」の名称使用を数カ月以内に中止し、「Linspire」の新名称に全面移行する。

 同社の発表では和解条件は非公開とされているが、Lindowsが米証券取引委員会(SEC)に提出した書類によれば、今年8月15日までにMicrosoftから1500万ドルの支払いを受け、来年2月までに追加で500万ドルが支払われる。これと引き換えに、「lindows.org」「lindowsinc.net」などのドメインをMicrosoftに引き渡すとしている。

 Microsoft副社長のトム・バート氏は広報資料の中で「今回の和解は当社の懸念に対応した内容であり、Lindowsが今後ははっきりと区別できる独自の名称で競争していくことに当社は満足している」とコメント。

 Lindowsのマイケル・ロバートソンCEOも「すべての関係者にとって理にかなう条件でこの訴訟を解決できることに満足している」との談話を寄せている。

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