MBS部門の追い風になるか? 最大級のMSパートナーが誕生

Microsoftのチャネルパートナー2社が合併し、Microsoft製ビジネスソフトを採用する企業に対してサービスを提供する、最大級の企業が誕生する。ビジネスソフトではOSなどと比べて多くのサポートが必要なため、パートナーとの関係は重視されるようになっている。(IDG)

» 2004年08月12日 16時03分 公開
[IDG Japan]
IDG

 Microsoftのチャネルパートナー2社が8月10日、合併を発表した。新会社は、Microsoftのビジネスアプリケーションを利用する中堅企業にサービスを提供するMicrosoftグローバルパートナーの中でも、最大級の規模となる。

 米TecturaとデンマークのAshton Business Solutionsは、未公開の投資会社Pequot Capital Managementの支援を受けて合併する。金銭的条件は公表されていない。新会社はTecturaの社名を引き継ぐが、本社はアリゾナからカリフォルニア州サンマテオに移転する。Ashton Business Solutionsのコペンハーゲンオフィスは、Tecturaの欧州本社となる。

 Tecturaのテリー・ペトルゼルカ最高経営責任者(CEO)が新会社のCEOに就任し、Ashton Business SolutionsのCEOは移行期間後に退社する予定。新生Tecturaは欧州、米国、オーストラリア、カナダの50都市に拠点を持ち、従業員数は1000人。年間売上高は1億5000万ドルを見込んでいる。

 Tecturaは、Microsoftのビジネスアプリケーション部門であるMicrosoft Business Solutions(MBS)の製品を専門に手がけている。新会社は、同部門の「Axapta」および「Navision」ラインのERPソフトに関するMicrosoftの最大のパートナーとなり、「Great Plains」「Solomon」「Microsoft CRM」ラインに関するトップパートナーとなるとしている。

 MicrosoftがMBS部門を同社のERP市場進出の牽引役と位置づける中、パートナーシップは同社の成長計画の重要な側面となっている。ビジネスアプリケーションソフトでは、OSやデスクトップアプリケーションソフトといったMicrosoftの主力製品よりも、多くのカスタマイズとサポートサービスが必要なためだ。

 Tecturaは、Microsoftのソフトに基づく業務システムを多様な業種向けに構築してきた。その中にはコンシューマー向けパッケージ商品(CPG)、製造、航空宇宙、ライフサイエンス、医療などが含まれる。TecturaはMicrosoftのBackOfficeソフトの急速な市場拡大を見込み、2007年までに2500人のスタッフを擁する年商5億ドルのサービス会社を目指すとしている。

Copyright(C) IDG Japan, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ