2007年の国内セキュリティサービス市場は1兆円規模に――富士キメラ総研

富士キメラ総研の「2004 ネットワークセキュリティビジネス調査総覧」によると、2003年の国内セキュリティサービス市場は4981億円という。

» 2004年08月31日 19時55分 公開
[ITmedia]

 国内セキュリティサービス市場は、2007年には1兆円規模を超える――富士キメラ総研は8月31日、このような調査結果を発表した。

 富士キメラ総研は、国内のネットワークセキュリティサービス提供事業者41社(うちシステムインテグレータが32社、ベンダー9社)を対象にした調査を元に、「2004 ネットワークセキュリティビジネス調査総覧」をまとめた。

 これによると、2003年の国内のセキュリティサービス市場の規模は4981億円にとどまった。だが、セキュリティソリューション/サービスに対する需要は高まる一方であり、どの分野も拡大を遂げているという。これを踏まえて同社は、2007年にはこの市場が1兆1095億円にまで成長すると予測している。

 同社は特に、スポット的に実施されることの多かった「検査サービス」が定期的なニーズへと移行していること、いったん策定したセキュリティポリシーの「監査」が増加していること、教育/トレーニングの実施が増加していることなどを指摘。新規構築などの需要と相まって、こうした恒常的な改善/対策に関する需要も恒常的に見込まれることから、引き続きこうした分野がセキュリティサービス市場を牽引していくとしている。

 こうした恒常的な対策の必要性は同時に、企業の管理負荷が高まることも意味する。これを踏まえて同社は、セキュリティのアウトソーシングサービスの利用が増えつつあるとも述べている。

 特に市場の牽引役として名前が挙げられている「VPNサービス」は、2003年の1795億円から2004年には2130億円、2005年には2300億円へと堅調に拡大するとの予測だ。その要因としては、IPセントレックスの導入に伴うIP-VPN利用の拡大などが挙げられている。

 一方、セキュリティツール市場については、2003年度の実績は1740億円。これが2004年には2128億円、2005年は2503億円に拡大するとの予測だ。中でも、アクセス環境の多様化によって認証製品が、また個人情報保護法を背景に暗号化ソフトが拡大路線にあると指摘している。

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