RFID前夜:1個5円だ!〜響プロジェクト(1/2 ページ)

RFIDの究極の姿が、商品1つひとつにICタグを貼付する単品管理であるとすれば、かなり下がってきた50円という単価でも高額という業種が多い。そこで、経済産業省が2004年に立ち上げたのが「響プロジェクト」。

» 2004年09月07日 03時27分 公開
[無量林順正,ITmedia]

 ICタグをあらゆる製品に付け、モノの流れを可視化し、在庫をリアルタイムに管理、世界中のサプライヤーとデータを共有するという一大構想は、まだまだ実現にはさまざまなハードルを超えなくてはならない。

 そして、最も分かりやすいハードルが、ICタグの単価の高さだ。ICタグは現在、1つ50円前後。少し前に100〜200円とも言われていたことを思えば、確実に進歩している。

 だが、RFIDシステムの究極の姿が、商品1つひとつにICタグを貼付する単品管理であるとすれば、50円はあまりに高額という業種が多い。数万円もするブランド品なら50円でも問題ないかもしれないが、スーパーの食品パッケージ、書籍、缶ジュースや缶ビールの場合、50円では採用できるはずがない。

 そこで、経済産業省が2004年に立ち上げたのが「響プロジェクト」だ。同プロジェクトの主な目的は次のもの。

  • 低コストアンテナ製造業術の開発
  • 低コスト実装技術の開発
  • 国際標準であるUHF帯ICチップの開発

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