欧州で深まりつつあるグリッドの概念

» 2004年09月11日 09時00分 公開
[ITmedia]

 欧州でグリッドコンピューティングはまだ一般には新しい概念だが、その理解は深まりつつあるとの報告書が発表された。

 この調査はOracleの委託でQuocircaが実施した。聞き取り調査の対象となったIT管理者603人のうち、約4分の1がグリッドについてよく理解しており、リソースの集積と仮想化という基本概念を理解している回答者も3分の1以上に上った。

 およそ5社に1社では、アプリケーションサーバとストレージ管理の分野でリソース集中と仮想化技術を取り入れているが、完全なグリッドコンピューティングを利用していると答えたのはその半分にとどまった。率先して導入しているのは、金融サービス、小売り、通信、公益サービスなど、消費者向けのサービスで大規模なデータセンターを運営している業界が大部分を占めた。

 グリッドコンピューティング市場はまだ未成熟で、現状で最も大きな問題は理解が不十分なことだと報告書は指摘。しかしこれは真の恩恵をもたらすものであり、理解が進むことはベンダーとバイヤーの双方にとって利益があると結んでいる。

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