フォーステン、10GbE普及時代に備え新モジュール群を投入

フォーステン ネットワークスは、サービスプロバイダーや大規模企業などをターゲットとしたハイエンドスイッチ「Eシリーズ」向けに、新たに8種類のモジュールを追加する。

» 2004年09月14日 21時11分 公開
[高橋睦美,ITmedia]

 フォーステン ネットワークスは9月14日、サービスプロバイダーや研究機関、大規模企業などをターゲットとしたハイエンドスイッチ製品向けに、新たに8種類のモジュールを追加することを発表した。

 同社の10GbE対応スイッチ「Eシリーズ」は、ローエンドの「E300」のほか、7つのラインカードが搭載可能な「E600」、最上位モデルで14個のラインカードを収容できる「E1200」という3種類のラインナップから構成されている。これまでも処理能力やポート密度の点に強みを持っていたが、新アーキテクチャ「TeraScale」とこれに対応したモジュール群とによって、その水準を引き上げた。

新モジュール 左端に搭載されているのが新モジュール

 今回リリースされたモジュールは、E600/E1200向けの「10GbE×4ポート」「GbE×48ポート」「10/100/1000BASE-T×48ポート」。またE300向けには「10GbE×2ポート」「GbE×48ポート」「10/100/1000BASE-T×48ポート」が用意される。さらに双方に対し、これらモジュールを活用するための新ルーティングプロセッサモジュールもリリースされる。

 たとえば、これまで最大で10GbEを28ポート、GbEは336ポート搭載可能だったE1200では、新モジュールを利用するとそれぞれ56ポート、672ポートまで収容可能になる。これまで複数台のネットワーク機器を必要としていたアグリゲーション(集約)ポイントやサーバファームで筐体の数を減らせるため、初期投資と運用コスト、双方の削減が可能になると、米Force10の社長兼CEO、マーク・ランドル氏は説明した。

 「パフォーマンスと容量、信頼性がわれわれの柱だ」(ランドル氏)。今後の10GbEの普及、100GbEの登場をにらんだ拡張性も備えているとの説明だ。

ランドル氏 「業界最高密度」を強調した米Force10の社長兼CEO、マーク・ランドル氏

 機能の面では、IPv6をサポートしたほか、パケットのモニタリングを行うsFlowをハードウェアで実装。またQoSを活用することで、「トラフィックに優先順位を付けることができる。たとえば同じDVDコンテンツをダウンロードする場合でも、特別料金を支払ってすぐにダウンロードするか、あるいはロープライスでゆっくりダウンロードしておき後日楽しむかを選択するといったサービスが可能になる」(ランドル氏)。

 フォーステンでは今秋より、各モジュールの販売を開始する予定だ。価格はオープンプライスだが、E600/E1200向け10GbE×4ポートのモジュールの場合、ポート単価は400万円程度といい、「同業他社に比べ10〜15%低い戦略的な価格を提供していく」(ランドル氏)という。

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