日本シーベル、Siebel 7.7を発表

CRMアプリケーションを提供する日本シーベルは、CRMアプリケーション群の最新版「Siebel 7.7」の日本語版を発表した。

» 2004年09月20日 11時23分 公開
[ITmedia]

 CRMアプリケーションを提供する日本シーベルは9月17日、CRMアプリケーション群の最新版「Siebel 7.7」の日本語版を発表した。Siebel 7.7は、ビジネスプロセスや各種の統合アプリケーション、分析機能の強化を行い、業種別CRMソリューションを細分化している。

 2001年11月(日本語版は2002年9月)のリリース以来、Siebel 7の製品群の導入企業はは2800社に上る。Siebel 7.7のリリースにより、Siebel 7の製品群は、営業、マーケティングなどの業務のいわゆる「ベストプラクティス」を組み込み、標準化された共通のアーキテクチャを基盤とする23の業種別アプリケーションに対応するとしている。

 Siebel 7.7は、70を超えるソリューション群と490の個別アプリケーションで構成。WebサービスとUniversal Application Network(UAN)統合アーキテクチャのサポートにより、ERPや人事・人材管理、レガシーシステムなどとの統合を迅速化した。機能範囲が拡張されたCRM、Analytics、ERM Siebel 7.7には、各業界向けソリューションに新機能が組み込まれている。

 セールスオートメーションでは、営業目標計画、営業担当者向けのダッシュボード、統合されたセールストレーニングなどの機能が新たに追加された。マーケティングでは、セグメンテーション&ターゲティング、ユーザビリティの改善、電子メールマーケティングの機能を拡張、マーケティングプランやリソース管理、顧客ロイヤルティー管理などの機能が新たに追加されている。

 また、サービス/コンタクトセンターのSiebel Call Center 7.7では、AICC/SCORMラーニングの標準サポート、エージェントのバランススコアカード、リアルタイムのエージェントKPIモニタリング、エージェントのキャリアプランニング、目標管理などの機能が追加されている。

 さらに、フィールドサービスでは、Siebel Field Service 7.7では、コンフィグレーションが可能なディスパッチボード、モジュール化された請求書エンジン、テリトリーアサインメント構造の高度化、地域に基づくフルフィルメントなどの機能が強化されている。

 アナリティクス(分析)では、モバイル/オフラインの分析アプリケーション群での新機能の追加と強化が行われた。また、ビジネスプロセス・インテグレーションの機能を強化したモバイル分析ソリューション、Webサービスのサポートなどが実現した。

 分析の際にXMLを用いた多次元データソースのサポート、誘導型分析機能、さらに広範囲の解析を行う業種別アプリケーション、DW管理コンソール、ETLのパフォーマンスが強化された。このほか、従業員管理やハンドヘルド、モバイルWebクライアントなどの分野でも機能強化が図られている。

 同社は、新製品を「特に日本において、大変重要な意味を持つ製品」とする。CRM導入に先行している企業では、蓄積された顧客情報をビジネスの運用に生かすCRMの第2ステップとして、また、今後CRM導入を考える企業にとっては、CRMのビジネスサイクルをあらかじめ視野に入れた業務プロセス構築の手がかりとして、導入検討の対象となるとしている。

 米Siebel Systemsのバイスプレジデント、デヴィッド・シュマイア氏は、日本市場は、現在同社にとって非常に重要な局面を迎えており、リーダーシップを発揮して顧客企業のビジネスの成功を支援したいとしている。

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