ペリビット、64Kbpsに対応したエントリー向けWAN最適化システム

ペリビットは、エントリークラス向けのWAN回線最適化システム「SR-15 Sequence Reducer」を発表した。

» 2004年10月25日 19時59分 公開
[堀 哲也,ITmedia]

 ペリビットネットワークスジャパンは10月25日、エントリークラス向けのWAN回線最適化システム「SR-15 Sequence Reducer」(SR-15)を発表した。同社プラットフォームの最下位モデルとなる製品で、1Mbps以下のWAN回線を利用するリモートオフィス向けだ。

 同製品は、通常のQoS装置とは異なり、圧縮や反復データの削除、遅延の解消などを行い総合的にWANの帯域問題を解決するネットワーク機器。128Kbpsしかなかった帯域を実質5、6倍に拡張している企業もあるといい、「より太い回線を購入するよりもコスト的に安い」と、米Peribit Networksでマーケティングを担当するマイク・バニック副社長はアピールする。

SR-15 SR-15 Sequence Reducer

 新製品のSR-15は、64Kbps〜1MbpsまでのWAN回線を利用するリモートオフィス向けのアプライアンスで、2リモートサイトへのトンネルをサポートする小規模モデル。管理者のいないリモートサイトでの使用を想定しており、遠隔地から設定を展開できるAuto-deployment機能も備えている。

 バニック氏によれば、リモートオフィスのほとんどが1Mbps以下のWAN接続を利用しており、このレベルではアプリケーションパフォーマンスの低下の原因となる。企業の社員の約60%がリモートオフィスで働いており、WANのパフォーマンスレベルがビジネスアプリケーションを使った生産性を大きく左右する。これを安価に解消できるのが、同社の製品だという。

 また、帯域が確保されるため、リモートオフィスから本社サイトへのバックアップ時間を最小化できるなどといったメリットもある。

 同社は、日本国内で128Kbps〜2MbpsをカバーするSR-20を最も多く出荷している実績がある。それよりも3割〜4割安い価格で提供できるSR-15は、ペリビットのプレゼンスを高めるめるためにも都合の良い製品だと、ベリビットの末松明秀社長も期待をかける。

 米Peribitの設立は2001年で、日本法人の立ち上げも今年5月と非常に若い企業だが、ビジネスは順境に拡大しているよう。既にSRファミリを6700台以上、650社に提供しているといい、新製品のSR-15でリモートオフィス向けの事業展開をさらに拡大させる狙いだ。

 SR-15の価格は20万円前後。11月に出荷を開始する。

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