IBM、人道研究支援のコミュニティグリッド立ち上げ

IBMが立ち上げた「World Community Grid」は、難病研究、自然災害の予知、食料の供給といった人道的研究を支援するためのプロジェクトだ。

» 2004年11月17日 07時14分 公開
[ITmedia]

 米IBMは11月16日、個人や企業のコンピュータの未使用時の処理能力をグリッドとして結集、非営利の難病研究などに役立ててもらおうというプロジェクト「World Community Grid」の立ち上げを発表した。

 コンピュータ処理能力の提供を規模する個人や企業は、www.worldcommunitygrid.orgのサイトで登録して無償ソフトをダウンロードすれば、誰でもプロジェクトに参加できる。IBMでハード、ソフト、技術サービスおよびグリッド構築のノウハウを提供、ホスティングとメンテナンスに当たる。

 このグリッドは、エイズやアルツハイマー、がんといった難病研究や自然災害の予知、世界の食料と水の供給に関する研究などに役立てることを想定。最初のプロジェクトとして、非営利の研究機関Institute for Systems Biologyが主催する「Human Proteome Folding Project」を支援、マラリアや結核の原因と治療法解明に当たる。このほかのプロジェクトは、非営利組織などから寄せられた提案を諮問委員会で検討、年間5〜6件のプロジェクトを選定する見通し。

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