VAリナックス、負荷分散と高可用性サービスを実現するソフトウェアを発表

VA Linux Systems Japanは11月18日、ローカルエリアネットワークの負荷分散と高可用性サービスを実現するソフトウェア「VA Balance」を発表した。

» 2004年11月18日 14時45分 公開
[ITmedia]

 VA Linux Systems Japanは11月18日、ローカルエリアネットワークの負荷分散と高可用性サービスを実現するソフトウェア「VA Balance」を発表した。

 同製品は、VAリナックスがオープンソース・プロジェクトとして開発を進めている負荷分散ソフトウェア「UltraMonkey」とVAリナックスが開発した基盤OS「VA Core」を組み合わせたもの。

UltraMonkeyとVA Coreとは?

 UltraMonkeyは、オープンソースソフトウェアであるLinux Virtual Server(負荷分散ソフト)Ldirectord(実サーバの故障監視、故障したサーバの切り離しを行うソフト)、Heartbeat(UltraMonkeyが構成する各サーバの動作状況を監視するソフト)の技術を組み合わせてLinuxカーネル上で動作する負荷分散と高可用性サービスを実現するソフトウェア。多くのWebホスティング業社、ISPなどでも使用されており、日本ではSlashdot Japan、SourceForge.JP、japan.linux.comといったサイトを擁するOSDN Japanの全ネットワークで使用されている。

 今回のVA Balanceの提供に合わせ、従来のUltraMonkeyの機能に加え、IPフィルタ機能の搭載、SNMPによるサーバ監視、同時セッション数のリミット設定機能が追加されたほか、今後数カ月以内目処にRIP、OSPFなど主要ルーティングプロトコルのサポートや、設定管理GUI、実サーバ側アプリケーションパッケージの自動更新サポート機能などが随時提供される予定。

 また、VA CoreはDebian GNU/LinuxをベースにVAリナックスが独自のパッケージ選択、カーネル拡張、セキュリティアップデート、改良型インストーラの搭載を行ったOS。Debianのフレームワークを利用したVAリナックスの製品に共通する管理、設定フレームワークを取り込んでいる。

 VA Coreで提供する管理・設定・サーバ監視のフレームワークと、VA Core向けに最適化されたUltraMonkeyが結合されたことで、OSとアプリケーションが完全に一体化されたローカルエリアネットワークの負荷分散と高可用性サービスのソリューションが実現可能となる。

 同製品は、通常、2台の冗長化構成を1セットとして扱い、1セットの価格は70万円(OSサポート込みの年間保守料は14万円)から。なお、システムの提供は2005年1月からとなっている。

 同商品の発表に関連し、VA Linux Systems Japanのマーケティング部長である佐渡秀治氏に話を聞いた(→インタビュー記事へ)。

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