Apache Avalonプロジェクトが解散

Apache Software Foundationが運営していたプロジェクト、「Avalon」が分割され、単一プロジェクトとしては解散したことが明らかになった。(IDG)

» 2004年12月24日 08時30分 公開
[IDG Japan]
IDG

 オブジェクト指向/コンポーネントベースのプログラミングのためのフレームワーク構築に当たっていたApacheプロジェクトのAvalonが解散され、複数のオープンソースプロジェクトに分裂した。Apache Software Foundationが12月22日に確認した。

 Avalonでは、コンテナプログラミングのためのInversion of Control (IoC)フレームワークを目指していた。これは、ライフサイクル/ディペンダンシー機能を相互にやり取りするコンポーネントをコンテナで制御するもの。Apache Avalonプロジェクト委員会の元議長で、現在はApache Excaliburプロジェクトの管理委員を務めるアーロン・ファー氏によれば、Avalonは当初Javaに注力していたが、その後ターゲットプラットフォームにC#が加わった。ExcaliburはAvalonの派生プロジェクトの一つとして浮上してきた。

 Avalonは内部で複数の開発プロジェクトが並行して浮上してきたことから、11月に正式解散したとファー氏は説明。「基本的に、このプロジェクトが取るべき方向について意見の食い違いがあった」という。

 これまでに立ち上げられたプロジェクトは以下の通り。

  • Excalibur:アプリケーション内部に組み込めるコンテナの役割を果たす。Apacheに残っている唯一のAvalonベースのプロジェクト
  • Castle:C#ベースのIoCフレームワーク/コンテナを指向。ファー氏によれば、SourceForgeプロジェクトとなった。
  • Metro:J2EEプラットフォームの代替の役割を果たす。旧称Merlin。Avalonから派生した最大のコンテナプロジェクト。ファー氏によれば、このプロジェクトは、元Avalon開発者が立ち上げた組織のDPML (Digital Project Meta Library)が統括している
  • Loom:旧称Phoenix。マイクロカーネルコンテナの役割を果たし、現在はオープンソースのCodehausの管轄下にある

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