あなたの会社のIT部門は何型? 正しい診断から始める戦略部門への変革

ベリングポイントは、IT部門の現状を約8週間で診断・評価し、あるべき姿へ変革するための施策を示すコンサルティングサービス「ITエンパワード分析」を発表した。

» 2005年01月18日 15時57分 公開
[浅井英二,ITmedia]

 「ウチのIT部門はイケてないなぁ」──そう嘆く前にIT部門の現状をしっかりと把握し、IT部門とユーザー部門の責任範囲を明確にすべきだろう。

 ビジネスコンサルティング大手のベリングポイントは1月18日、企業のIT部門の現状を約8週間で診断・評価し、あるべき姿へ変革するための施策を示すコンサルティングサービス「ITエンパワード分析」を2月1日から開始すると発表した。同社では、既に「IT戦略」「プロセス」「技術」「コスト」「組織」という5つの視点から企業のIT環境を短期間で分析・可視化する「IT QuickScan」サービスを提供しており、今回発表のITエンパワード分析はその1サービスとして提供される。

 ITエンパワード分析は、「IT活用度」(IT技術の管理能力)と「ITケイパビリティ」(ITのスキルや知識)という2つの軸でIT部門を評価し、「ビジネスエンパワード型」「マネジメント型」「スペシャリスト型」、および「パラダイムシフト型」という4つのタイプに分析し、次に進むべき道を示すものだ。

  • 「ビジネスエンパワード型」 活用度、ケイパビリティともに高い
  • 「マネジメント型」  技術管理レベルは高いが人材、スキル、知識は乏しい
  • 「スペシャリスト型」  個々のスキルや知識は高いが管理が機能していない
  • 「パラダイムシフト型」  どちらも乏しい

 コスト削減はもちろん、戦略・企画業務への極端なシフト、依然として解決されないユーザー部門の理解不足など、情報システム部門を取り巻く環境は厳しく、結果として企業は情報システム部門を十分に活用できていない。べリングポイントでも、日本の企業の多くはスペシャリスト型かパラダイムシフト型に分類されるとみている。

 ITエンパワード分析では、経営層へのヒアリングも実施する。IT部門の社内での位置づけや経営層が求めていることをはっきりとさせるところからスタートし、戦略的事業部門(プロフィットセンター)への変革を支援するのが狙いだ。

 「ITエンパワード分析は、エンタープライズアーキテクチャのようなITトレンドに惑わされることなく、現在の立ち位置に基づいた次の施策を立案するのが特徴だ」と話すの同社ITアークテクチャ戦略グループの原田龍一マネージングディレクター。すべての企業に対して、ビジネスエンパワード型を理想として押し付けるのではなく、「コスト削減を目的にアウトソーシングを導入したが効果が上がらない」といったケースでも、マネジメント型への変革に向けた改善施策の立案を行っていくという。

 べリングポイントでは今後1年間で12社に新しいサービスを提供することを目指している。価格は、大規模な情報システムで2000万円を想定している。

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