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» 2005年03月03日 19時15分 公開

イノベーションの力を信じるIntelのバレットCEOIDF Spring 2005

IntelのバレットCEOは、サンフランシスコで開催された「Intel Developer Forum」カンファレンスの基調講演において同社の将来計画の一端を示した。

[IDG Japan]
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 Intelのクレイグ・バレットCEOは、サンフランシスコで開催された「Intel Developer Forum」カンファレンス初日の基調講演で、今日のICT(情報通信技術)プラットフォーム分野におけるイノベーションの重要性について語った。

 同氏が注目しているのは、プラットフォーム分野、そして今日コンピューティングと通信の融合が企業に提供している機会であり、その根底にあるのはやはりムーアの法則だった。これはゴードン・ムーア氏が40年前に提唱した法則で、シリコンチップの単位面積あたりに実装されるトランジスタの数が2年ごとに2倍になるというもの。

 「われわれはムーアの法則に従ってコンピューティングと通信の融合を推進してきた」とバレット氏は語った。

 「Intelがムーアの法則にコミットしてきたことによって、技術を利用する個人および企業に広範な機能を提供する統合プラットフォームを開発できるようになった。これらの機能の潜在的可能性を完全に実現するためには、イノベーションと業界の共同作業を継続することがかつてなく重要になるだろう」(バレット氏)

 「Intelは開発者コミュニティーや顧客との協力を通じて、マイクロプロセッサ、チップセット、通信用チップ、ソフトウェアなどの技術要素を組み合わせたプラットフォームを構築している。このプラットフォームは1つのユニットとして機能するようゼロから設計され、新たな要求にこたえる技術を利用するための新たな手段をコンシューマーと企業に提供する」(同氏)

 さらにバレット氏によると、Intelはイノベーションが技術を発展させ、その一方でR&Dがイノベーションを推進すると考えているという。「R&Dは今日のICT環境において不可欠であり、長期的投資として見なすべきである。革新者とは長期的に成功する人々である」と同氏は指摘する。

 同氏によると、ICT環境全体にわたる企業の組織的発展という観点で言えば、「イノベーションとは継続的な投資である」ことを忘れてはならないという。

ポイントは「融合」

 バレット氏はIntelの現在の製品については詳しく語らなかったが、統合プラットフォームの分野における同社の将来計画の一端を紹介した。ここでもやはり焦点は融合であり、またモビリティも同社にとって重要な分野だとされた。

 「統合プラットフォームに対するエンドユーザーの要求の変化に対応するためには、マルチユーザー/マルチタスク処理を実現するマルチコア技術の処理能力を高める必要がある。マルチコア技術は開発者コミュニティーにとって巨大なチャンスであり、人々がコンピューティング/通信デバイスを利用する方法を変革する上で、ほとんど無限とも言えるイノベーションと創造性のための基盤を提供する」と同氏は語った。

 またバレット氏はスピーチの中で、Intelが将来のサーバプラットフォームに組み込む予定の新機能として「Intel I/O Acceleration Technology」にスポットライトを当てた。この技術は、ネットワークサーバとアプリケーション間の通信を改善することにより、Webコマース、メッセージング、ストレージ、サーバクラスタリングといったアプリケーションの膨大な要求を処理するのが狙いだという(関連記事)

 「イノベーションは多くのレベルで起きるものだ。われわれは今後もトランジスタおよび個々のチップレベルでイノベーションを続けるが、現在のわれわれの任務は、開発者、ソフトウェアデザイナー、システムエンジニア、サービスプロバイダーなどで構成される広大な生態系との共同作業を通じて、プラットフォームレベルでイノベーションを進めることである」とバレット氏は語る。

 さらにバレット氏は教育の重要性を強調する一方で、IT業界を支えるための標準化と政策策定において政府が果たす重要な役割についても強調した。

 「しかしイノベーションが活発化するためには、企業の研究所という枠を越えてイノベーションのための基盤を整備する必要がある。われわれがイノベーションと技術の進歩を促進する政府の政策を強化するよう求めているのも、そのためだ。IT業界の継続的発展と成長のためには、こういった取り組みが不可欠なのである。イノベーションはグローバルなデジタルエコノミーの原動力である。業界が一致協力し、イノベーションを促進する教育と政府の政策を推進すれば、われわれが達成できることに限界はない」とバレット氏は結論づけた。

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