3カ所のiDCに秘密分散で安全保管する個人情報管理ASPサービス

プライブ・シェルターは、秘密分散を利用した個人情報管理システムのASPサービス「PrivSHELTER」を発表した。個人情報保護法の施行によって発生するニーズに対応する。

» 2005年03月25日 17時45分 公開
[堀哲也,ITmedia]

 2005年3月に設立されたプライブ・シェルターは3月25日、秘密分散を利用した個人情報管理システムのASPサービス「PrivSHELTER」を発表した。個人情報保護法の施行により、適切な情報管理や運用が求められることで発生するニーズに対応する。サービス開始は4月1日から。

 PrivSHELTERは、NTTコミュニケーション(NTT Com)が新開発した「秘密分散システム」を活用し、高いセキュリティレベルで個人情報を保管。その上に、日立ビジネスソリューション共同開発したアプリケーションデータベースサーバを乗せ、個人情報をマーケティング活動に積極活用できるようにした、個人情報管理のアウトソーシングサービス。

PrivSHELTERの概要 PrivSHELTERの概要

 NTT Comの秘密分散システムは、個人情報のような重要情報を3分割、地理的に異なるデータセンターにそれぞれ格納することで、セキュリティを確保する仕組み。3分割された情報は、2つがそろうことで復元できる。1つが失われたとしても復元に必要な情報がそろわないため、そこから内容が漏えいしないほか、1つが失われても情報を復元できるため可用性の点でもメリットがある。

 同サービスを利用するには、プライブ・シェルターが提供する専用端末が必要となる。専用端末には、専用USBトークンによる認証機能、権限に応じて利用できるWeb管理画面を制御するアクセスコントロール機能などを搭載して、セキュリティを確保した。また、データセンターと専用端末の間はIP-VPNでしかアクセスできないという。操作ログも、PrivSHELTER側で秘密分散されて半永久的に保存される。

 情報の活用面では、収集した個人情報法を統計・分析できる機能を提供するほか、属性に応じて異なるメールマガジンを送信できるメールサーバ機能などを提供する。

 まずはASPサービスとしての提供だが、今後アプライアンスサーバとして企業内でPrivSHELTERを活用できるようにする計画もある。6カ月以上から利用となり、価格は初期費用が12万6000円、月額利用料が31万5000円から。PrivSHELTER へアクセスするためのIP-VPN回線は別途契約する必要がある。

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