IBMは複数のブレードサーバのストレージを1つに集約するストレージアレーを開発した。(IDG)
米IBMは、超薄型ブレードサーバBladeCenterの筐体に格納できるよう設計された新しいストレージアレーを開発した。同社幹部が明らかにした。
この製品の名称はまだ未定。何台ものBladeCenterサーバのストレージを1つのデバイスに集約できる手段を顧客に提供する目的で設計されたと、eServer BladeCenter担当副社長、ジェフ・ベンク氏は説明する。「ブレードストレージには一定の価値があると見ている。特にiSCSIと、ドライブを(サーバ)ブレードから切り離すことに一定の価値があると考える」と同氏。
ブレードサーバは共通の筐体の中に並べて配置できる設計になっており、従来型のラックマウントサーバに比べて場所を取らずにサーバを格納できる。この設計によって、電源、ネットワーキング、冷却ファンといったリソースの共有も可能になっている。調査会社IDCによると、ブレードは当初市場で期待されたほどの伸びは示しておらず、2004年の最初の3四半期の世界サーバ販売に占める比率は5%を切っている。
IBMはIntelと協力してBladeCenter用のサーバを構築、パートナー企業がこのブレードアーキテクチャに対応したソフトとハードを構築しやすいよう、仕様を公開した。IBMによると、こうしたパートナーは現在、Brocade Communications Systems、Cisco Systems、McDataなど215社あまりに上る。McDataはこのほど、BladeCenter向けのSANスイッチを発売する計画を発表した。
今回、IBMは自社のストレージ技術をBladeCenterに採用している。IBM初のストレージブレード設計は既に、一部顧客の手に渡っており、年内には正式に製品を投入する見通しだと、ベンク氏は話している。
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