プラットフォームテクノロジにこだわるIntel

Intel Developer Forum Japan Spring 2005に合わせて来日した米Intelのアビ・タルウォーカー副社長は、プラットフォーム全体のテクノロジに注力する姿勢を示した。

» 2005年04月08日 23時19分 公開
[高橋睦美,ITmedia]

 「Intelは今後、ただクロック周波数だけにこだわるのではなく、プラットフォームとしての価値を推進していきたい」――4月7日、8日にわたって行われたIntel Developer Forum Japan Spring 2005に合わせて来日した米Intelの副社長兼デジタルエンタープライズ事業本部長、アビ・タルウォーカー氏は、先日開催された記者説明会の席でこのように語った。

 プロセッサの話となると、どうしても「どれだけ性能が向上したか」といった部分に光が当たりがちだ。しかしタルウォーカー氏は、CPUのパフォーマンスの向上もさることながら、顧客のビジネスの拡大やリスクの低減、コストの削減といった課題を解決するべく、プラットフォーム総体としてのテクノロジに注力していく姿勢を示した。

 その一例が、ITマネージャの大きな悩みである運用コストの削減を目指した「Intel Active Management Technology」(IAMT)技術だ。

 これはサーバだけでなく同社のLAN機器やストレージ製品までを対象とした、システム運用/管理のためのテクノロジで、「トラブルの検出と切り分け、修正までを行うことができる」(同氏)。リモートからOSのアップデートやソフトウェア配信を行うことも可能で、ウイルス防止/検出にも有効だ。

 こういったテクノロジを「一貫性のある形で提供し、サーバもストレージも、あらゆるシステムを効率的に管理できるようにしていく」とタルウォーカー氏は述べた。

タルウォーカー氏 管理性に加え、セキュリティや信頼性の向上にも言及したタルウォーカー氏

 「パフォーマンスだけでなくプラットフォーム全体の能力に力を注いでいく」(同氏)。

 もう1つ、タルウォーカー氏がこだわったのは64ビットへの移行だ。「Intelでは、エコシステム全体を64ビット化していくという取り組みを積極的に進めている」(同氏)。出荷数ベースで見ると、2005年第1四半期の時点では約80%が64ビットプラットフォームとなっており、「2005年度末にはほぼ100%になるだろう」と予測する。

 「データベースなど、メモリを大量に消費するアプリケーションの分野では64ビットのサポートが進んでいる。確かに、ほかの多くのアプリケーションではまだ64ビットの機能は求められていないが、いずれは必要になるだろう」とタルウォーカー氏は述べ、そのときに備えて64ビットハードウェアを用意しているとした。

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