SOAのカギを握るBPEL新たな潮流(2/4 ページ)

» 2005年05月09日 01時39分 公開
[清水敏正(日本アイ・ビー・エム),ITmedia]

BPELの役割

 BPELは、つい最近までBPEL4WSと呼ばれていたが、現在ではOASISでWS-BPELと呼ぶ。OASISのWebサイトで見る資料が最新のドラフトだが、入門的には数年前から日本語記事で紹介しているIBMのDeveloperWorksのサイトが勉強には便利なので紹介する。(URL

 BPELは、よくワークフロー言語などと紹介されることがあるが、日本人にはワークフローという言葉を使わないほうがよいのではないかと感じる。「交通費の請求処理」などで、マネジャーの承認画面などを思い浮かべるように、画面のパッケージも含んだものを「ワークフローパッケージ製品」と思うのがわれわれ日本人の特徴なのだろうか。ビジネスロジックだけを取り扱うことに慣れないところがある。

 最終的には、ビジネスのすべてをBPELで表現し、一部のやり方を変更したらどうなるかのシミュレーションや本来あるべき姿を描いてみる「To Be Model」の表現もBPELの視野である。

 SOAによりサービス化されたアプリケーションがそろったら、その時点で初めて、それらを組み合わせる業務プロセスの開発が可能になる。だが、スピードが要求される現在では、新しい顧客サービスの早急に提供するために、既存のレガシーシステムなどでのアプリケーションのサービス化、新規アプリケーションの(J2EEでの開発と)サービスとしての用意、そして、それらを組み合わせるビジネスプロセスの開発を同時進行で行う例が増えている。

BPELの具体例

 BPELの簡単な例を次に示そう。ローンの審査のプロセスである。

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