社長とITの話をするための12のコツ(3/4 ページ)

» 2005年06月27日 00時00分 公開
[杉山正二(アールエスコンポーネンツ),ITmedia]

ポイント8:大局観とドリルダウン

 経営者や上級管理職になるほど、物事を広く捉え、高い視点が見ていく必要がある。個々の木々ではなく、まず森全体から見て、全体像(よく将棋などでいう大局観)をつかむことが重要である。

 したがって、話の内容もまずは全体像を話すクセをつけることがいいだろう。たとえば、システム開発の進捗報告でも、いきなり個々の問題点を話すのではなく、「全体としては大きな問題はありませんが、共通システムの設計がやや遅れ気味です」という感じで話を始める。

 もし相手が詳細を聞きたければ、問題となりそうな共通システムの状況を細かくすればよい。このアプローチは、意思決定支援システムなどでよく使われている「ドリルダウン」というものである。全体を見渡し、赤信号や黄色信号がでているところをさらに突っ込んで見ていき、問題点を明確にして、アクションを考えるやり方である。

ポイント9:マグニチュード

 物事の規模感をつかむ感覚が必要である。たとえば、費用の話をしていても、それが数百万円なのか、数千万円なのか、あるいは数億円なのかといった大枠で捉えることができなければならない。SEにありがちな話として、「調べてみないと正確な数字は出ません」という対応の仕方。

 これはこれで正しいのであるが、いろいろな判断をスピーディーにするためには、すぐに概数をつかむことも必要であることを意識しておかなければならない。

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