この世にはさまざまなオープンソース・ソフトウェアが存在する。しかし、世に知られていないものも多い。さまざまな分野の特選オープンソース・ソフトウェアを紹介しよう。
私見ではあるが、WindowsとLinuxのどちらが優れているかという議論は不毛だと思っている。それぞれ向き不向きがあるからだ。現状で言えば、やはりWindowsのほうがデスクトップOSとしては使いやすい。
だが、WindowsからLinuxのソフトウェアが使いたいというニーズは常にある。恐らくこの逆もあるだろう。PCを2台用意するまでもない場合どうしたら良いだろう。
ここで紹介するオープン・ソフトウェアはMetaVNC、シームレスなVNC環境を提供してくれるソフトウェアだ。スタンフォード大学コレクティブプロジェクト(The Collective)の一部として、「仮想アプライアンス」(Virtual Appliances)向けのリモートデスクトップ環境の研究の一環として開発したもので、RealVNCやTightVNC、xf4vnc、Ultr@VNCといったソフトウェアをベースに開発されている。GPLで提供されている。
VNCは便利なのだが、スクリーンがまるごと表示されることなど、若干の不便はあった。パスワードを入力する時もそれぞれのウィンドウをいったり来たりする。境界線が消えたことで不便さが解消されるだけでなく互いに存在していた壁まで消えた気分だ。
感覚としては、リモート側のデスクトップが消え去ったイメージだ。Windowsではデスクトップにファイルが散在している場合があるが、Linux環境ではこのほうが良い。
Windowsの中に(またはLinuxの中に)別なOSが住み着いている……。この感覚は一度使ったら手放せないはずだ。
content on this article is licensed under a Creative Commons License.